4月から施行、障害者自立支援法 考えるフォーラムで不安な思い訴える 【舞鶴】
投稿日時:2006年03月17日(金)
4月から施行される障害者自立支援法について考えるフォーラム(まいづる福祉会など主催)が3月12日、南田辺の西総合会館で開かれた。愛知淑徳大学の谷口明広教授が、難解な支援法の具体的内容などを解説、また作業所を利用する障害者や保護者たちがリレーディスカッションし、施設で働くために賃金以上の利用料を支払わねばならない支援法は自立につながらないと訴えた。障害者がホームヘルプなどのサービスを利用した場合、これまで所得に応じて自己負担していたが、国の障害者自立支援法では、サービス量に応じて原則一割負担となる。障害者には負担増になるとして、関係団体が反対し、京都府では負担を緩和する独自の制度を三年間実施する。この日は会場一杯の約250人が来場。谷口さんはサービスの地域間の格差をなくすなどの支援法の狙いや、障害程度区分の判定の聞き取り調査で、調査員が何を記入しているのか確認が必要と助言した。続くディスカッションでは、まいづる作業所に通いグループホームで生活する娘を持つ母親が、「お金がないと福祉サービスを利用できない。これ以上苦しめないでほしい」と切実な思いを述べた。ほのぼの屋で働く障害者は「支援法では地域で安心して暮らす当たり前の願いが叶えられず、納得いかない」と語った。まいづる作業所施設長の新谷篤則さんは「障害者が月5000円の賃金を得るため、1~3万円の利用料の負担が生じる。障害者に重い負担となるだけでなく、施設側もこれまで以上に厳しい運営を強いられるが、サービスの現状維持と給料アップを図り、施設利用の断念者を出さないようにしたい」と話した。
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