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秋到来 黄金のひと時<br>南野陽子さんら舞鶴の里山を満喫<br>室牛地区の水田で<br>市民ら稲刈り作業で親睦深める

秋到来 黄金のひと時
南野陽子さんら舞鶴の里山を満喫
室牛地区の水田で
市民ら稲刈り作業で親睦深める

投稿日時:2022年09月09日(金)

台風が近づく中つかの間の日差しに恵まれた3日、山間の小さな集落である室牛むろじ地区で、歌手で女優の南野陽子さんらが稲刈り作業にいそしんだ。田んぼには田植えから交流を重ねる地元住民らも集まり、賑やかな秋の日を共に過ごした。

秋の日差しを浴びながら笑顔で作業する南野さん

 南野さんらが当地での米作りに取り組み始めたのは今年の5月。音楽プロデューサーでピアニストの宗本康兵さんが、「美味しいお米を作りたい」と大浦地域活性化センターに打診したことがきっかけとなった。昨年11月にコンサートで当地を訪れた宗本さんが、風光明媚な土地柄に魅せられたのだという。
 打診を受けて農地を探したところ、室牛地区の農家が田んぼの用意と米づくり指導を快諾。宗本さんの他に南野さんと人気グループ「ゲスの極み乙女」のベーシストである休日課長さん、歌手の中孝介さん、シンガーソングライターの中嶋ユキノさんの5人がメンバーとなり、米づくりプロジェクトが始まった。
 一行は5月24日には手植えでの田植えを体験。6月には草刈りとホタル観賞に再び訪れ、地域との交流を進めていった。3度目の訪問となった今回は、中嶋さんを除く4人が前日から宿泊し、朝からの作業に取り組んだ。
 室牛地区では過疎化が進み、残っている農家はわずか6軒。いずれも兼業で先祖代々の農地を守っている。区長の篠原伸章さん(53)は、50人を超える人が田んぼに集まる風景を眺めながら、「ひと時でも地区に賑わいが戻って嬉しい。子どもの頃から農作業を手伝ってきたけど、最近は獣害もひどく里山の環境が変わってきたことを実感している。なかなか難しい環境の中で、今回のイベントはとても励みになる」と喜び、「南野さんは、まさに我々世代のアイドルそのもの。そんな方が来てくださるなんて夢みたい」と笑顔を弾けさせた。

大浦地区の子どもたちと南野さんら

【過疎の集落 地域に誇りを】
 湿度もあり過酷な暑さとなったこの日は、外にいるだけで汗が噴き出すような環境。そんな中で南野さんらは作業着に身を包み、たわわに実ったコシヒカリを鎌で丁寧に手刈りした。「農家さんの大変さが身に染みた」と後で農作業を振り返った南野さんは、「せっかく時間をかけて世話をしてくださった稲穂を、ガタガタに刈り取って申し訳ない」としみじみ話した。
 また稲刈りの後には、作業に加わった地元の大浦小放課後児童クラブに所属する児童が、南野さんにインタビューする一幕も。
 「大浦地域のいいところはどう感じましたか」と聞いた大西綾香さん(6年)には、「この日差し、風、緑、すべてが素晴らしい。ここには海も山もある。何より、このまちの名前。鶴が舞うなんて、とても素敵。全国の方々に知っていただきたいと思う」と絶賛で返した。
 大西さんは南野さんと話したことを振り返って、「東京から来てくれて、この地域の良いところを言ってもらってとても嬉しかった。私も街なかにいたら出来ないことがいろいろできるこの場所が大好き」と嬉しそうに笑った。
 放課後児童クラブで子どもたちの指導をする中川典幸さん(67)は、「便利が先に立つ世の中。年を取ってから田舎の自然の良さを感じる人も多いが、幼い時からそうしたことに気づくことは、将来の地域の担い手づくりにも役立つと思う」と手ごたえを口にした。
 秋の日の楽しい一日は、たかが一日かもしれない。しかし、多感な子どもたちには、「されど一日」だったに違いないことは、それぞれの弾ける笑顔が如実に物語っていた。

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