高専生・細見さん、BDFの煤の低減メカニズム解明 アジア・シンポでエコテクノロジー最優秀学生賞【舞鶴】
投稿日時:2009年12月15日(火)
環境の改善技術をテーマとしたエコテクノロジーを審査する第16回アジア・シンポジウムがこのほど中国・大連市で開かれ、舞鶴高専建設生産システム工学専攻の2年生、細見尚希さん(21)が、最優秀学生賞を受賞した。バイオディーゼル燃料(BDF)の普及に寄与しようと、BDFを使った際のディーゼルエンジンから排出される煤(すす)の低減のメカニズムを明らかにして発表した。同シンポジウムは中部日本海側の高専が持ち回りで主催。大連市を会場にした今年は、日本から金沢大学や滋賀大学など、海外から中国やマレーシアなどの高専生や大学生、研究者ら55人がプレゼンテーションの発表の部に臨んだ。環境への負荷を減らす研究に関心を持つ細見さんは、機械工学科の野毛宏文助教(30)の指導を受け、昨年春から「バイオディーゼル混合燃料の熱分解と微粒子低減に関する基礎研究」をテーマにしている。植物などを原料にしたり、廃油を精製してできるBDFの混合燃料を燃焼させると、一般のディーゼル燃料を使った場合に比べ、微粒子である煤が減ることが知られているが、その低減と熱分解との関係を調べた。熱分解によって発生するガスのアセチレンに注目すると、BDFの混合燃料では減少し、それが煤の低減につながっていることが分かった。一般のディーゼル燃料には酸素が入っていないが、BDFには酸素が含まれており、熱分解が進む中でアセチレンが酸化され減少するメカニズムを解明した。シンポではそうした研究内容を冷静に説明し、質疑応答にも十分に答えた。細見さんは「発表自体はうまくできましたが、最優秀賞はまさかという気持ちでびっくりです。さらにBDFのメリットを明らかにし、ボイラーなどへの実用化が進めば」と話している。野毛助教は「このシンポへは舞鶴高専から初出場で最優秀賞を受けることになり、とてもうれしい」と喜ぶ。
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