韓国・光州市の市民4人が来鶴 映画で知った「浮島丸殉難者追悼の碑」と対面 【舞鶴のニュース】
投稿日時:2002年06月04日(火)
浮島丸事件の犠牲者らの追悼を続ける「浮島丸殉難者を追悼する会」(野田幹夫会長)が四月に訪韓して交流した光州市の市民4人が6月1日、来鶴した。同会の総会に出席するとともに爆沈現場を訪れ、下佐波賀の殉難者追悼の碑と対面した=写真。4人は事件の重みを噛みしめ、追悼をする舞鶴市民に感謝し、韓国でも事件を伝えていきたいと気持ちを新たにした。8月24日の追悼集会に再度、訪れることにしている。
終戦直後の昭和20年8月24日、青森で強制労働に従事していた朝鮮人労働者と家族を乗せた海軍特設輸送艦「浮島丸」が、舞鶴湾で謎の爆沈をし、乗客ら549人が死亡した。船は釜山港に向かっている途中だった。
追悼する会は長年、事件を伝える集会を開き、映画ロケや上映運動に協力。年々集会への出席者や事件を学ぶ団体も増えている。そんな中、映画製作者の伊藤正昭さんが働きかけ、1昨年から「エイジアンブルー」の韓国上映が開始。上映をした光州市の市民団体が同会に関心を向け、招請状を送った。招かれた同会は4月24日から訪韓し、友好を深めた。
4人は地雷撤去運動に関わる金恩淑さん、韓国仏教会の高僧で白羊寺の圓應さん、内蔵寺の眞空さん、元小学校校長の宋金南さん。4人とも韓国上映の中心となり、映画で知った追悼の碑を見ようと来鶴した。爆沈現場を案内され事件の経過を聞き、碑製作者の余江勝彦さんから碑の説明を受けた。
金さん(48)は「映画を見てぜひ舞鶴を訪ねたかった。碑を見てよかったと思うと同時にまた胸が痛んだ。韓国でも事件を知ってもらうために、帰港するはずだった釜山に碑を作りたい」と話した。また、宋さんは事件をまとめた本「浮島丸事件の記録」のハングル版を製作し、事件を韓国で広めたいとしている。
追悼へのお礼の言葉を受けた野田さんは「今までの取り組みの積み重ねが反響を呼ぶようになった。今後も地に足を着けて事件を伝えねばとあらためて感じた」と話している。
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