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陸上の楽しさ 経験伝えたい 五輪リレー4位入賞 山口さん 社会人から東高先生に【舞鶴】

陸上の楽しさ 経験伝えたい 五輪リレー4位入賞 山口さん 社会人から東高先生に【舞鶴】

投稿日時:2016年04月19日(火)

陸上部員たちに指導する山口さん

 2004年のアテネオリンピック陸上1600メートルリレーで第1走者で出場し、4位入賞した舞鶴出身の山口有希さん(32)が、大阪ガスを退職して府教委に今春採用され、東舞鶴高校に赴任した。陸上部顧問にもつき、「生徒たちが成長していけるよう、自分の経験と陸上の楽しさを伝えたい」と抱負を語り、教員としてのスタートを切った。(青木信明)城北中3年夏の全国中学総体の男子800メートルリレーのメンバーに選ばれ、全国5位に入賞。当時顧問として指導にあたった城南中の秋原栄人校長は将来、日本を代表する選手になれるとその素質を評価していた。陸上強豪校の洛南高(京都市)に進み短距離に専念し、1年時に国体400メートルで優勝した。東海大でさらに力を伸ばし、世界を舞台に活躍。1600メートルリレーで02年に世界ジュニア選手権3位、03年にパリ世界選手権7位、アジア選手権準優勝などに輝いた。個人種目の400メートルではアジア選手権で3位に入り、大学2年時に記録した自己ベスト45秒18はいまも日本ジュニア記録になっている。12年に競技生活を退き、大阪大陸上部コーチとして部員を指導した。自らの体験を伝える中で選手の意識が変わり、実力をつけて育っていく様子にやりがいを感じ、指導してくれた恩師の姿が思い浮かび、自分の専門性を活かし、高校教員を目指した。特定分野で優れた能力を持つ人を採用する府教委のスペシャル特別選考制度を受けた。東高では保健体育と進路指導を担当する。陸上部の現在の部員は2年生2人、3年生4人。4月に入学した1年生は7人。さっそく部員たちにどんな意識をもって練習に臨むか、いましている体の動きの意味など具体的なアドバイスを送っている。山口さんは「生徒たちが自らやりたいと思える環境を作り、本気で取り組む苦しさを乗り越えた先にある喜びを伝えられれば。学校だけでなく地域の中でも指導をしていきたい」と話している。そして、いつかオリンピック選手を育てることを夢に描く。

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