鈴鹿神社(田中町)の太鼓屋台完成 立ち枯れした神木のケヤキ使用、新たな命吹き込む 【舞鶴のニュース
投稿日時:2003年09月30日(火)
田中町、鈴鹿神社(森本元家宮司)の太鼓屋台が完成、9月28日、同神社でしゅん工記念式典があり、この後、氏子ら約30人によって試し曳きが行われた。この屋台は、同神社境内にあった樹齢200年の神木のケヤキを使用して造られ、立ち枯れしたケヤキに新たな命を吹き込んだ。
同神社の氏子(山本精市総代)らは、平成12年6月、ケヤキが立ち枯れしたことから、「朽ち果てさせるだけでは惜しい」と、活用法を相談。ちょうど太鼓屋台も老朽化していたため、このケヤキを使って屋台の新造を計画した。
氏子の1人で、建設会社「大進工業」の田端三好社長が、屋台の設計と建造を担当。ケヤキを伐採した後、木の乾燥期間をおいて、千歳の大工、谷口貞幸さんと長男の勝一さんに建造を依頼した。また、屋台を装飾する彫刻は、滋賀県米原市の祭礼具などの彫りものを専門とする彫り師に依頼した。
谷口さん親子は、昨年8月から建造に着手して1年がかりで完成させた。木組みだけで造られた屋台は、唐破風2層の1手組造りで、間口1.1メートル、奥行き1.98メートル、高さ2.7メートル、重さ1.5トン。また、屋台の横板などに太鼓の勇壮さを表す「龍と虎」や同神社のご神体の「鹿」などの彫刻が施されている。
新しい太鼓屋台を境内に設置して、しゅん工を祝う神事と式典が営まれ後、氏子らが町内を試し曳きをして、お披露目した。同神社では、10月26日に祭礼が営まれ、太鼓屋台が町内を巡行する。
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