金色の輝きと外観で人を招く「天使のうんこ」 「運がつくように」森本町の「舞鶴巧芸」に展示【舞鶴】
投稿日時:2010年01月26日(火)
森本町の織物・美術工芸業「舞鶴巧芸」に展示されている立体の造形作品が、金色の輝きとその外観で人を招き寄せている。市民2人が、「不景気な世の中に明るく面白く、ちょっと笑える話題をつくろう」と、譲り受けた作品に金箔を張って手を加えた。名付けて「天使のうんこ」。受験を控えた高校生やパチンコに向かう人たちが「運がつくように」と、ありがたい作品として手で触っている。さて、御利益は?発案者は余部下の稲岡博さん(60)と同社の田中光さん(60)。約15年前に神戸市で起業した人が会社のシンボルにと、著名な造形作家に依頼し事務所に置いていた。その後、譲り受けた男性が自宅の改築で不要となり、仕事仲間の稲岡さんが次のもらい手の相談を受け、友人である田中さんに声を掛けた。作品は高さ約80センチ、とぐろを巻いた3層の構造で1番下の直径は約80センチ。重さは約5キロ。外形は多面体。内側は多数の木の棒の骨組みによって支えられている。形を見た田中さんは「運の固まりのよう。上に金箔を貼ればさらに運が強くなる」と金箔を貼ることを提案。同社は西陣織の帯を作るため、金箔や螺鈿などの重ね貼りの仕事や、最近ではこの技術を活かして七宝かさね絵の観光土産品も作る。今月中ごろ、2人が協力して3日間かけ、12~15センチ四方の金箔約150枚を朱色の表面に貼った。金色から天使をイメージして名付け、「天使のうんこ」と染めた幟と天使のストラップ20個も作る気の入れよう。外から見える場所に置いたところ、通学途中の高校生たちが携帯電話で撮影したり、受験生が田中さんに声を掛け、合格祈願にと触って行った。また、パチンコ店に出かける途中の市民も「勝負運、金運がつくように」と触れ、手についた金粉を体に撒いていく。稲岡さんは「こんな面白いものを引き受けてくれるのは、田中さんしかいないと思った。みんなで運を分かち合えれば」、田中さんは「少しでも楽しい話題になればとの思い。触って元気になってもらうことで私たちも元気になれる」と話している。2人はイベントでの集客のための貸し出しなどのアイデアを語り合っていた。
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