通行規制を考える
住みよいまちづくりのために出来ることは
投稿日時:2022年09月09日(金)
様々な要因で社会が大幅に変わり続けている現在、数十年前に取り決めたルールが現実にそぐわなくなってきているということがよくある。市内各所で設けられている通行規制においてもそうした事例が多く聞かれる中、今回は西地区の駅前でのケースを紹介する。
JR西舞鶴駅前道路が国道27号線と交差し、国道と並行する形でマナイ商店街のアーケードに続く道路がある。この道路はアーケード入口から出口に向かっての一方通行で、午前11時~午後6時の間は車両の進入が規制されている。舞鶴警察署が通行違反の取り締まりをすることもあり、アーケードの中に通行規制があることを知っている市民は多い。しかし、「アーケードの入り口までの区間にも同様の規制があることを知らない人が非常に多い」と話すのは地元の店舗経営者。自身は定期的に通行許可証を取得しているが、不特定多数の人が通る道路であることから、「ほとんどの人は知らずに通っている。最近では市外からの観光客が逆走してくることもある」と話す。
この通行規制は、周辺地域の環境が大きく変わった1977年ごろに始まったとされる。同年には、北部地域で類を見なかった大型店舗「さとう西舞鶴店」がオープン。人の流れが大きく変わる契機となった。
1975年に始まった舞鶴商工会議所による市内商店街通行料調査によると、任意の日の通行量(午前10時~午後5時)は、同年に市内46カ所で行われた調査で合計6万962人を記録した。当時は歩行者の通行量がこのように非常に多かったため、安全確保の観点からも前述の道路に通行規制が適用されることになったわけだが、今年6月に実施された調査では調査地点が37カ所と以前より減少しているとは言え、当時の実に12%程度となる合計7256人にとどまった。西地区で最も多かったマナイ商店街内の舞鶴堂前では、407人という寂しい結果に。車両通行禁止の通りとは思えない歩行者の少なさだ。
一方で、前述で該当する区間には病院や企業の事務所などもあり、不特定多数の人が車で通行することが避けられない環境がある。
「歩行者よりも車の方が頻繁に通るのではないか」とさえ思える道路での車両通行規制。住みよいまちづくりには、こうした「環境変化がもたらしたほころび」を一つずつ修復していくことが求められている。
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