趣味で広がる新たな可能性
投稿日時:2023年06月06日(火)
刺激受けて日々を豊かに
ユーモアあふれる作品ずらり
次なる作品展開催の展望も
スポーツや芸術など、共通の趣味を通じてつながりが生まれ、時にそこで新たな発見があり、更なる可能性を見出す。人と人の関わり合い、つながりは、常に大きな希望と可能性にあふれている。
シルバー人材センター交流サロンでこのほど、5日間に渡って「二人展」が開催された。
出品したのは、同センターでイラスト教室を開くロッシーこと大機博芳さん(74)と生徒のハタキョーこと大野翼さん(82)。
展示作品に囲まれながら大機さんは「生徒さんとは言ったものの、教えることなんて何もないです」と笑いながら、大野さんのイラストの腕前に舌を巻く。
子どもの頃から絵を描くのが好きだったという大野さんは中学生の頃、「とにかく自分の左手ばかりを描いていた」と突き詰める性分を見せる一方で、仮面ライダーの作者・石ノ森章太郎など数々の有名漫画家を生み出した漫画雑誌「漫画少年」(昭和22年~30)への投稿にも情熱を注いでいたと振り返る。
この日展示された作品に中には、やさしいタッチで写真のように丁寧に描いた猫の絵をはじめ、それぞれの特徴を見極めて描いた有名人の似顔絵、独自の視点でとらえたユーモアあふれる風刺画など、来場者を魅了する作品がずらり。
来場者からは、「ユーモアいっぱいでおもしろい!」「発想がすごい!」「これがノンプロの作品ですか」といった感嘆の声が多く寄せられた。大野さんは、「自分では“おもしろいな”と思って描くから、見ていただいて反応があるととても嬉しいです」と顔をほころばせる。
一方で大機さんは、個性的なタッチのイラストに加え、フェルトペンを思うまま自由に走らせ、直感にまかせて仕上げる「塗り絵イラスト」にはまっているという。
線だけのモノクロ絵が「塗り絵として色を付けてもらうことで、まったく別のものになる。色はもちろん、塗り方ひとつとっても雰囲気が大きく変わる」といい「二つとして同じものがないのがおもしろい。次は色付けしてもらった塗り絵の作品展をやりたいですね」と目を輝かせる大機さん。
直感にまかせた塗り絵イラストを前にした大野さん、独自の視点で切り込むイラストを前にした大機さんはそれぞれ、「自分にはない発想ですごく勉強になる」と口を揃えると、お互い「良い刺激になります」と笑顔を見せた。
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