試行錯誤重ね 甘い実たわわに 西方寺の添田さん 8年目のブドウ園 全国各地へ発送 獣害にあきらめず納得の収穫期【舞鶴】
投稿日時:2012年09月14日(金)
舞鶴にIターンして新規就農した添田潤さん(34)=西方寺=が、大俣の山間部でブドウ栽培を始めて8年目になる。洗わなくてもそのまま食べられる安心なブドウを目指し、水不足や獣害に悩まされながらも試行錯誤を重ねた末、甘いブドウがたわわに実り、目標へと一歩一歩近づきつつある。10種類百100本の木が収穫期を迎え、各地への発送に追われている。 茨城県出身の添田さんは、全国で唯一有機農業を教える私立愛農高校(三重県伊賀市)で学んだ。10年前に妻の光子さんの実家がある舞鶴に移住し、以前ワインバーで働いた経験を機に、生食用ブドウづくりを計画。耕作放棄地三反を開墾して、ピオーネやハニーシードレスなどを植えた。 無農薬栽培を試すなどしたがうまく育たず、クマやアライグマなどの被害にあうなど苦労の連続。なかなか収益も生まず止めてはと助言も受けたが、「青果店で食べたブドウのおいしさが忘れられず、あんなブドウを作りたい」との想いであきらめなかった。 農薬を最小限に抑え、水や肥料、新芽の摘み取りなどを学び、殺虫剤をコーティングしていない紙袋で袋掛けをし、枝にぶらさがったまま甘くなるまで待って収穫するようにした。アース線を地面に這わせた電気柵や釣り糸を張って獣害対策とし、今年からスプリンクラーを設置。水が十分に回ったことで木に力が生まれ、甘みと収穫量も増した。 添田さんは「今年は木が一変してよくなり、来年はもっといいブドウができそう。ブドウはとてもきれいで作業も楽しい。まだまだ目標には遠いけれど、納得のいくものができるようになった」と話す。 西方寺の大庄屋上野家で販売するほか、口コミで増えた北海道から沖縄までの顧客に発送している。収穫期は10月初めまで。100グラムで袋詰め130円、パック120円、贈答用は1キロ1,400円から。
【問い合わせ】電話FAX83・0230、携帯080・3033・7479、添田さん
写真=10種類100本のブドウ園と添田さん
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