観光の街へ名乗り「ウッディーハウスフェスタ」3日間で約3万人の人出
投稿日時:2023年05月12日(金)
仕掛け次々
若者たちの価値観は大きく変化
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが、5月8日から「5類感染症」となる。そんな中で迎えたゴールデンウィークには、これまでのうっ憤を晴らすかのように多くの人々が観光地を訪れた。
舞鶴赤れんがパークで開催される毎年恒例のイベント「ウッディーハウスフェスタ」には、3日・4日・5日の3日間で4万5千人ほどの来場者数を記録した(主催者発表)。この数字はコロナ前を凌駕しているといい、イベント主催者で同パークの管理運営を担っているウッディーハウスの志摩幹一郎社長は、「昨年の開催でもコロナ前は上回っていましたが、今回はそれをはるかに超える規模になりました。パークを運営させていただくことになり、より自由度が増したことでイベントの内容がより魅力的なものになったと考えています」と話した。同社は現在、京阪神地域で9店舗、東海地域に1店舗の実店舗を出店しており、各地の顧客が相当数存在している。志摩社長の「当社は廃棄ゼロを目指しています」という考えのもと、年に複数回のセールを同パークで開催。服飾販売を核にした来街者を増やして、街を盛り上げていくことを目的にイベントを実施しているという。洋服がお得な価格で購入できるとあって、今回のイベントでも開始前から連日大行列ができる盛況ぶり。同パークの駐車場も府外ナンバーの車であふれかえり、同社の調べによると全体に占める市外からの来場者の割合は約25%だった。
兵庫県から訪れたという20代の男性は、「舞鶴には初めて来ました。落ち着いた雰囲気でとてもお洒落。そんなに時間もかからないし、また来たいです」と笑顔を見せていた。
【地元愛は より強く】
今回のフェスタには、新たな仕掛けもお目見えした。志摩社長と同社スタッフがイベントに合わせて開発にこぎつけた「まいづるがちゃ」=写真=だ。
いわゆる「がちゃがちゃ」のご当地版で、市内にある施設などのロゴマークのキーホルダーが入手できる。1回の利用は300円で、出てくるキーホルダーは市のキャッチコピー「ヅルいい!舞鶴」や海上自衛隊舞鶴地方隊のロゴマークなど6種類。イベントでは同パーク5号棟前に設置され、3日間で累計100人を超える利用があったという。同社の担当者は、「想定以上にご利用いただきました。今後は他の場所への設置や内容の充実など、どんどん進化させていきたいです」と意欲を見せていた。
「全部集めたい」と笑顔を弾けさせた市内在住の20代女性は、「舞鶴は本当にいいところ。もっと多くの人に来てもらいたい」と興奮気味に話していた。
「舞鶴には何もない」。これまでよく耳にしたネガティブなフレーズだ。しかし、若者であふれかえるパークには、そんな要素は一かけらもなかった。進化を続ける舞鶴赤れんがパークの今後から、目が離せそうもない。
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