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藩校サミット 準備大詰め

藩校サミット 準備大詰め

投稿日時:2018年09月25日(火)

最終の打ち合わせをする実行委員たち

 「第16回全国藩校サミット舞鶴大会」(漢字文化振興協会・同実行委主催)が29、30日の両日に総合文化会館大ホールを中心に開かれる。市民参加は29日の午後2時から。無料。当日は、徳川家康、水戸黄門、伊達政宗、細川幽斎など、かつて日本各地を統治した藩主たちの子孫が一堂に集結する。20日は同実行委による最後の会議が開催され、大会の成功に向けて心をひとつにした。

 「藩校サミット」は、江戸時代後期に領地の発展のために設立した藩校の歴史と功績を記念して毎年開催されている。田辺では細川家、京極家、牧野家と藩主が移り、初代牧野親成が1668年に田辺に入部してから今年で350年の節目であることなどから舞鶴での開催が決まった。平成27年に牧野家第16代当主・牧野行成氏を委員長に同実行委を設立。民間から有志50人が参加し、大会の成功に向け47回の会議を重ねてきた。最終会議となったこの日は正副部長など17人が出席。市内に設置するのぼり旗の確認や、各種イベントの詳細、タイムスケジュールの管理などを確認した。29日のサミットは3部構成で、1部では、仙台から熊本まで29人の藩主の子孫が集まる「藩主会議」や、各藩の藩校関係者約60人が集う「藩校会議」が開かれ、大会宣言の承認や藩校教育を活かした取り組み事例の発表などが行われる。一般参加は2部からで、オープニングは海上自衛隊音楽隊が演奏し、続いて祝吟・祝舞として漢詩「舞鶴を詠ず」が披露される。 記念講演では静岡大学名誉教授の歴史学者・小和田哲男氏を招き、「江戸時代の各藩における人材育成」と題した講演がなされる。そのほか、明倫小による論語素読や西高書道部・吹奏楽部による合同パフォーマンスが披露される。3部では関係者らが一堂に会し、親睦を深める。参加する藩は田辺藩を入れて30藩。田辺城を築城した細川幽斎の子孫が出席するほか、細川の後に田辺を統治した京極家の子孫、1600年の田辺城籠城戦の際に、田辺城を取り囲んだが、幽斎の歌の弟子だったために戦に本腰を入れなかったと伝わる山家藩(綾部)の子孫なども出席する。同実行委の門中雄一郎事務局長は「市での開催が決まってから、民間の力で一からつくり上げてきた。まだ気は抜けないが、最後までしっかり準備をしていきたい。今回のサミットをきっかけに、市の歴史に興味を持ってほしい」と話した。同実行委の副委員長で田辺家中之会会長の水谷悦之さんは「ここまでできる事はやってきた。後は本番を楽しみたい。皆さんがご存じの歴史上の人物の子孫が一堂に会するサミット。ぜひ、舞鶴市民の方に参加してほしい」と市民の参加に期待を寄せる。
(井上 務)

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