藩校「明倫館」で使用した中国歴史書 寄贈受け、5月22日から田辺城資料館で展示 【舞鶴】
投稿日時:2005年05月20日(金)
江戸時代に田辺藩の藩校「明倫館」で、教科書として使われたと見られる中国・明時代(15世紀)に刊行された歴史書『資治通鑑綱目』(全59巻)が5月19日、舞鶴市教委に寄贈された。朱子学を基本とした当時の教育や政治思想を知る上で貴重な資料になりそう。同22日から南田辺の田辺城資料館に展示する。寄贈したのは、綾部市中筋町の元中学校長、渡辺忠夫さん(83)。渡辺さんの祖父で、神崎小学校長を務めた秀夫さんが、青年期に師事した田辺藩の儒学者から譲り受けたものという。渡辺さんは、「『家の宝』として大切に保存してきたが、縁のある舞鶴で保存してもらうのが一番よい」と寄贈を申し入れた。寄贈された『資治通鑑綱目』は、和綴じされた表紙に「小納戸藩書記」の朱印が押されており、田辺藩の書庫に納められていたと見られる。市教委によると、『資治通鑑綱目』は、中国北宋時代(11世紀)の漢文の歴史書『資治通鑑』を、朱子学の祖の朱子が注をつけてまとめたもので、明時代に宮廷内で刊行されたものという。
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