舞鶴海軍墓地戦没者合同慰霊祭
投稿日時:2020年11月03日(火)
「第32回舞鶴海軍墓地戦没者合同慰霊祭」が舞鶴海軍墓地(余部上)でこのほど、そぼ降る雨の中しめやかに営まれた。遺族や海上自衛隊員ら約190人が参列し、太平洋戦争での旧海軍舞鶴鎮守府関係の戦没者約4万人の冥福を祈った。長きにわたり春と秋の年2回行っていた祭事。戦後70年以上が経過するなかで遺族の参列が減少したことなどから、平成29年以後は年1回、秋のみ開催している。同墓地護持会(川村大和会長)が主催の式典では、国旗・軍艦旗掲揚のあと全員で黙とうを捧げた。続いて慰霊碑を前に川村会長が祭文を読み上げ、多々見良三舞鶴市長、伊藤弘舞鶴地方総監が追悼の辞を述べた。遺族代表として慰霊の言葉を捧げた福井県海交会の山崎俊太郎さん(82)の父は、インドネシア・バリ島沖で戦死した。山崎さんは、34歳で突然の赤紙により召集された父との最後の思い出、潜水艦に見つかり3発の魚雷が命中し沈没したことなど、徐々に明らかになった戦没状況を振り返った。遺族会で国主催の戦績巡拝にも参加したという山崎さんは、「深海に眠る父を追い求めたい」とした上で「命の続く限り社会貢献にまい進したい。お父さん、安心してお眠りください」と締めくくった。海自舞鶴音楽隊が「命を捨てて」を奏でる中、弔銃発射が行われ戦没者の御霊に弔意を捧げた。その後参列者らは、献花し静かに手を合わせた。
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