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舞鶴市議会議長・前代未聞の恥辱<br>児童ポルノ所持の前科認め議員辞職<br>市議会にかつてない激震<br>年始から未曾有の混乱

舞鶴市議会議長・前代未聞の恥辱
児童ポルノ所持の前科認め議員辞職
市議会にかつてない激震
年始から未曾有の混乱

投稿日時:2023年01月13日(金)

 舞鶴市議会の鯛慶一議長(53)=自民=が1月6日、児童買春・ポルノ禁止法違反(所持)の罪で罰金刑を受けていた問題で記者会見を開き、経緯を説明した。鯛氏は同日、議員を辞職。市議会にかつてない激震が走った。

会見で記者からの質問に答える鯛氏

 新年が始まったばかりの6日、京都新聞が朝刊で鯛氏の問題を報じた。記事によると鯛氏は2019年8月2日、性的好奇心を満たす目的で、舞鶴市内の自宅に児童ポルノの動画が入ったDVD4枚を所持。舞鶴区検が同年11月に起訴し、舞鶴簡裁が同月、罰金30万円の略式命令を出したとされる。
 鯛氏については、市内で情報誌を発刊する「COMMONS(コモンズ)」が昨年12月、2度に渡って出した号外で「女子高生に対するワイセツ疑惑」と「略式起訴の前科」について既報。その後、報道各社により裏付け調査が進んでいた。
 会見で鯛氏は、「(所持していたDVDが)児童ポルノだという認識はなかった。略式命令を受けていたことは、プライベートの事なので市議会に報告していなかった」とし、「舞鶴市議会を汚した。本当に申し訳ない」と謝罪した。
 鯛氏によると、DVDを購入したのは市議になる前の2009年。20枚がセットになったものを「興味本位で買った」とし、「児童ポルノに興味があるのか」という質問に対しては否定し、「20歳くらいの若い子は好きだが、児童ポルノには興味ない」といった内容で釈明。購入したセットの中に「たまたま児童ポルノが入っていた」と強調した。

 【市長選への影響は 市民から怒りの声】
 一連の疑惑が報じられた昨年12月。問題を重く見た議員らが鯛氏に対し、「議員協議会を開催し、説明責任を果たすべき」と求めたが、説明は各会派の幹事長で構成する「非公開」の幹事会で同月26日に行われることに。このとき鯛氏は「記事にあったことは事実と異なる」と否定し、「しっかりと説明する場を改めて持つべきだ」という声には取り合わなかったという。またその場で、鯛氏と会派を共にする今西克己議員が「何を根拠にそんなことを言うのか。あんな雑誌の記事を真に受けて、『みそぎ』が済んだことを蒸し返すのは人権問題だ」と猛反発したのだという。その結果、新たな事実を報じたこの日まで、この件に関する表立った動きは何一つ行われなかった。 
 この日の会見で、「新聞報道がなかったら議員を続けていたか」と問われた鯛氏は、「続けていた」と肯定。与党会派が圧倒的多数を占める市議会には、「身内の過ち」を正す自浄作用はなかったと言わざるを得ない。
 会見当日、テレビ各社が次々とこの件を報道。記事の載ったネットニュースには、「恥を知れ」「恥ずかしすぎる」などといったコメントがあふれた。辞職の報を聞いた市内在住の50代男性は、「こんなことで舞鶴市がニュースになるなんて。いろんなことで頑張っている人たちに泥を塗った」と怒りをにじませた。
 昨年11月の市議選では、多々見良三市長は鯛氏を推薦しており、今月29日に告示される市長選でも鯛氏は、選対組織で重要な役割を担う予定だったとされる。昨年末にも噴出した市の不祥事。その奔流を止められなかった年始に、市民は何を思うのか。「情けない」という一言では片づけられない「怒り」が今、町中で渦を巻いている。

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