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舞鶴市の健康診査、40歳以上の女性の乳がん検診 従来の視触診とマンモグラフィ併用して実施 【舞鶴】

舞鶴市の健康診査、40歳以上の女性の乳がん検診 従来の視触診とマンモグラフィ併用して実施 【舞鶴】

投稿日時:2004年06月22日(火)

X線写真の読影をする舞鶴赤十字病院の大江医師

 市町村が実施する健康診査において、舞鶴市は乳がん検診で40歳以上の女性を対象に、従来の視触診とマンモグラフィ(乳房X線撮影装置)の併用を市内の5つの医療機関で実施する。府内の自治体では初めての試み。同機器による検査は、乳がんの早期発見に威力を発揮しているだけに、治療に力を入れる医療機関の医師らは検診への申し込みを呼びかけている。女性の乳がんは晩婚化や母乳を与えないなどに伴い、全国的に増加傾向にあり、2000年は全国で乳がん患者は約3万5000人、発見が遅れて死亡した人は約8000人いた。乳がんは早期発見し治療すれば治癒率は高く、その発見に実績を上げているのがマンモグラフィ。視触診だけに比べてマンモ併用による発見率は六倍強となっている。国では4年前に乳がん検診で、50歳以上にマンモ併用検診を隔年で実施するよう指針を出し、今年度からは対象を40歳以上にまで引き下げた。しかし、併用検診に助成をする自治体が少ないのと、撮影機器とX線写真の精確な分析をする読影医が足りないため、併用検診は進んでない。市内では共済病院や舞鶴医療センターなど5つの病院で機器を導入し、撮影技師と読影医がいることから、市は併用検診の実施を決め、舞鶴医師会が委託を受けてその5病院で行う。X写真の読み取りの精度を高めるため、異なる医師が2回読影する。舞鶴赤十字病院では、昨年6月にマンモグラフィと病変の詳しい検査をするマンモトーム(吸引式組織成検装置)を導入、乳腺外来を開設して乳がんの早期発見と治療に力を入れている。高度な読み取りができる読影A判定の資格者の大江信哉・外科副部長(42)は「マンモグラフィの検査で乳がんが42人見つかり、マンモトームでは31人中に7人が乳がんと分かったが、早期だったため切除すれば完治する人ばかりで、実績をあげています」とその効果を語る。乳がん検診は8月2日~11月末。費用は1500円。申し込みは実施前日まで市保健センター(電話65・0065)で受け付けている。同センターはマンモ併用検診を知ってもらおうと、7月3日に伊佐津の西駅交流センター、同31日に余部下の中総合会館で、検診を担当する医師らによる講演会をする。時間は午後2時から。入場無料。

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