自分の英語力 試したい~東高 遊里道さん 豪州科学奨学生に
投稿日時:2019年06月18日(火)
東舞鶴高校(塩尻徹校長)数理科学コース3年の遊里道[ゆりみち]大智さん(17)が、本年度のオーストラリア科学奨学生に選ばれた。国内で選抜された9人の1人で、府北部で初となる。7月7日から約2週間、シドニー大学で最先端科学技術の講義を受ける。遊里道さんは「不安はあるが、ワクワク感の方が大きい。分からない事はどんどん質問して、自分の英語力を試したい」と期待を膨らませている。
シドニー大学物理学財団が隔年で開催する「ハリー・メッセル国際科学学校」で、オーストラリアやインド、イギリスなど世界各国から約140人が参加。物理、生物、天文などの最先端科学を、ノーベル賞受賞者などから学ぶ。日程は7月20まで。寮生活をしながら講義を受け、施設見学や参加者同士の交流など全て英語で行われる。遊里道さんは小学2年の時から英会話教室に通い英語に触れてきた。中学2年の時から海外へ目を向け始め、3年の時に市のポーツマス市訪問青少年英語研修に挑戦。「日本と異なる文化や自由さに触れたことで、海外進学への心がかたまった」という。物理科学への関心も強く、「スティーブン・ホーキング博士の本を読んで以来、宇宙の起源を研究したいと思うようになった」と話す。ESSに所属し、AET(英語指導助手)からの評価も高い。成績優秀で、学校推薦を受けて昨年12月に府教委へ応募、京都府代表に選ばれた。2月に各都道府県代表の生徒が集まる文科省で日本語と英語の面接に臨み、狭き門を突破した。面接には写真や言葉を載せたプレゼン用の画用紙を使い、面接官にアピールした。「不安はあったが、自分の言いたい事を伝える事ができた」と振り返る。進学の目標はカナダの大学。昨年の春には友人と2人でカナダへ渡りオープンキャンパスに出たという。将来はNASAや、米国の民間宇宙開発企業で働きたいと語る遊里道さん。「シドニーでは、特に宇宙物理関係の講義が楽しみ。海外の友人も積極的に作りたい」と意欲を見せる。英語を担当する野田和代教諭は「世界の知識人たちと出会い、これまでの価値観が砕けるくらいの経験をして、今よりもっと大きくなって欲しい」と話している。遊里道さんは9人のなかでも特に優秀な生徒だったため、文科省は府教委を通して引率者を依頼。野田教諭が引率者としてシドニーに赴く。「ともに世界を見て視野を広げたい。また、日本や舞鶴の歴史・文化を紹介できれば」と話した。
(井上 務)
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