聞こえとコミュニケーションの教室
先端技術で聞こえをサポート
投稿日時:2022年11月11日(金)
伊佐津の西駅交流センターで10月29日、京都聴覚言語障害者福祉協会主催による「聞こえとコミュニケーションの教室」が開かれた。
京都府からの委託により、聞こえとコミュニケーションサポートセンター事業として開催されるこの教室では、参加者が聞こえに関する様々な情報を得たり、同じ悩みを共有したりすることを目的としている。また、「手話」や「要約筆記」という新しいコミュニケーション方法に出会うことで、新たな交流の輪が広がることを目指しているという。
この日の教室に参加したのは、聞こえにくい人や聞こえない人、その家族や関係者など約35人。プロジェクターで投影される要約筆記などを活用し、スムーズに教室は進められた。
また、最新機器を取り扱う企業から講師を招き、使い方の実演なども行われた。
京セラが開発する「わかりやすい字幕表示システム」には、参加者の多くが興味を示し実演に殺到。スマートフォンに接続したマイクが音声を文字化し、クリアボードに取り付けたシートに投影する仕組みで、実演で見せられたスムーズな文字表示には驚きの声が上がっていた。
近い将来の製品化を目指しているという同社の福繁竜也さんは、「コロナ禍によって、マスクやクリアボードなど、聞こえの障害となる環境がある。そうした中で、このシステムは様々な場面で活用できる」とし、製品化後の納品先として「役所や病院などでの窓口対応を想定している」と話していた。
先端技術が「聞こえ」を補う未来はすぐそこにある。明るく発せられた参加者らの嘆声には、そんな期待があふれていた。
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