考える会が配布 ウイルス性肝炎患者ら闘病語る 被害者の叫びをDVDで【舞鶴】
投稿日時:2013年07月19日(金)
ウイルス性肝炎の患者たちが実名で自らの闘病体験を映像で語ったDVD「ウイルス性肝炎 救済なき被害者たちの声」が、このほど完成した。製作した「舞鶴ウイスル性肝炎を考える会」(三宅あき世話人、会員40人)は、高齢化し病状が進む患者たちが、安心して治療と生活ができる体制を国に求めている。
治療の苦しさといまも差別や偏見が残っていること、不適切な医療行為が原因にも関わらず治療費支援もない実態などを知ってもらおうと、同会は昨年の手記集に続き今回は映像で訴えた。
会員4人が大量輸血などを機に急性肝炎を発症するなどし、肝硬変や肝がんへと進み、高額なインターフェロン治療や大阪への通院、治療による副作用に苦しむ体験を吐露した。
冒頭では三宅さんが国内の感染者は約350万人、全国で1日に120人以上が命を失っているにも関わらず、カルテなどがなく大部分の被害者は救済の対象にならない現状に触れ、「患者たちは壮絶な戦いを強いられています。年々高齢化し免疫力を失い重症化しており、残された時間は少ない。府北部に肝炎専門の医療機関の設置を」と語っている。
体験の聞き取りと撮影を担当した支援会員の阪本みさ子さん(63)=市場=は「自分に何の落ち度もなく病気にかかり、症状が進行していく患者さんたちのことを忘れてはいけない、支援しなければと強く感じました。1人でも多くの人に見てほしい」と協力を呼びかけている。
DVDの収録時間は約1時間。300枚作成し、医療機関や患者団体などに送った。希望者に無料で配布している。
【問い合わせ】電話78・9133、三宅さん
写真=DVDの普及に務める三宅さん(右)と撮影をした阪本さん
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