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縄文の技 現代に生きる あんぎん研究の小関さん、同好会の作品に驚く【舞鶴】

縄文の技 現代に生きる あんぎん研究の小関さん、同好会の作品に驚く【舞鶴】

投稿日時:2016年02月23日(火)

あんぎんについて会員と話す小関さん(中央)

 縄文時代にルーツを持ち、日本最古の布とされる編物「あんぎん」の研究の第一人者である東海学園女子短期大学の小関清子名誉教授=名古屋市東区=が2月16日来鶴し、舞鶴あんぎん同好会の創作活動を見学した。会員たちによる古代の技法を使った現代的な作品の完成度に驚いていた。縄文時代の遺跡から出土し、古代人の衣服として発達したとされる。江戸時代には新潟の山村で着用されていた。チョマなどの皮の植物繊維を寄り合わせた糸を作り、たて糸の編み目を刻んだ横木とそれを支える脚、たて糸を巻いて錘となるコモヅチの道具で編む。生活文化史を専攻する小関さんはあんぎんの調査研究を重ね、実際に編んで復元した。そうした作品を立命館大学に寄贈し、いまも共同研究に取り組む。舞鶴では画家で考古学ファンの森下一夫さん=女布=が、古代の衣服を調べる中であんぎんを知り、小関さんの著書を参考にして道具を自作して編んだ。講座を開いて指導しその後、受講生たちと同好会を作って作品展などをしてきた。森下さんは小関さんに作品と手紙を送ったところ、実際に編む様子を見たいと小関さんが訪れることになった。女布の城南会館で、会員たちが互いにアドバイスをしながら工夫する姿を熱心に見学し、声をかけた。小関さんは「縄文時代のあんぎんが、ここでは現代に通じる作品となり生きているのを見てびっくりした。みなさんの創意工夫と集中力はすごい。全国に発信してほしい」と話した。同好会の澤田紀代美さんは「遠くから見に来ていただきうれしい。作品の評価を受け今後の励みになります」、森下さんは「小関先生の本を読んだことが出発点です。地道な作業ですがこつこつとやってきてよかった」と喜んでいた。

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