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緊急時の運用に期待 ~「赤トラ」配置式

緊急時の運用に期待 ~「赤トラ」配置式

投稿日時:2019年12月10日(火)

「赤トラ」の特殊装備を確認する消防団員ら

 小型動力ポンプ搬送車の配置式がこのほど、舞鶴市政記念館で行われた。市消防本部では各地域の消防団に配備されている小型動力ポンプの機動力の強化を目的に順次配置を拡大しており、今回は四所消防団と八雲消防団の各団長が多々見良三舞鶴市長から配置書を受け取った。

 現在、舞鶴市には20の消防団があり団員約1000人が所属している。各消防団には一定数の消防ポンプ自動車や小型動力ポンプ付積載車などが配備されているが、一番多く配備され火災時に運用の中心となるのは「小型動力ポンプ」と呼ばれる可搬式のもの。通常は手押しの2輪台車に積載され車庫に格納されている。台車には小型動力ポンプのほか川や池、水利から水を吸い上げるための吸管、発電機や投光器、ホース、筒先など様々な装備が搭載されているが台車自体に動力が備わっていないため、出動時には装備一式を団員所有の軽トラックなどに乗せ換える必要がある。特に「小型動力ポンプ」は重量があるため複数の人手を要する。小型動力ポンプ搬送車(通称=赤トラ)は軽トラックをベースとした車両に常時小型動力ポンプをはじめ装備一式を積載しておくことで迅速な出動が可能となり、機動力の強化、向上につながることが期待されている。配置式には四所・八雲消防団員や消防署員、関係者ら約30人が参加し、多々見市長は整列した団員らを前に「あってはならないことだが有事の際には小型動力ポンプ搬送車を有効活用し被害の軽減に努めていただきたい。消防団の皆さんには引き続き各地域の自主防災のリーダーとしてご活躍いただくことをお願いする」と訓示を述べた。市では平成28年から30年までに8台を配備しており今回で10台となる。将来は30台を目途に導入を考えているという。市政記念館前の駐車場に停められた両団の真新しい「赤トラ」を前に、市長や関係者らを交えて両消防団員らは記念撮影をし、防災への決意を新たにした様子だった。四所消防団の田畑好人団長は「機動力が格段に上がり、緊急時により広範囲で活躍できることが最大のメリットだと思う」と頼もしそうに「赤トラ」を見ていた。軽トラックがベースの「赤トラ」には緊急車両としての特殊な装備が搭載されており団員らは、サイレンや赤色灯、無線、スピーカーなどの使用について業者から、詳しく説明を受け装備の確認をしていた。八雲消防団の村上幸男団長は「大変うれしい。消防自動車では入れない狭い道が多いので、万が一の時の活躍に期待している」と喜びの表情を見せた。市消防本部警防課の近記彰主幹は「今後も消防団と消防署とが協力し地域を守らなければならない。赤トラも広範囲で多岐にわたる活用をお願いしたい」と期待を寄せた。

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