立道さん、音楽で生きる力響かせたい! 市民会館で6月6日に5年ぶり箏リサイタル【舞鶴】
投稿日時:2009年05月26日(火)
沢井箏曲院師範で演奏家の立道明美さん(48)=舞鶴市矢之助町=が 5年ぶりの箏リサイタルに向け、最後のレッスンに励んでいる。立道さんの1番のファンで、昨年8月に亡くなった母への想いを胸に秘め、音楽が聴く人の生きる力になればとステージに立つ。活躍中のチェロ奏者の林裕さんと共演し、難曲に挑む。自身の誕生日の6月6日午後7時から北田辺の市民会館で開く。母の山中文子さんの影響で11歳から箏を習い始め、演奏家で作曲家の故・沢井忠夫さんや妻の一恵さんに師事。自らも箏アンサンブル斗為巾(といきん)を主宰し、毎年開くコンサートで、和太鼓の鼓童など、他のジャンルの一流演奏家と競演するチャレンジを続ける。また、学校やギャラリー、商店街など多くの場で生演奏を披露し、箏の魅力を伝える。多くの生徒にも指導するが、中でも2人の中学生が全国箏曲コンクールで最優秀賞を受賞し、後進の育成にも力を入れている。5年前に初のソロリサイタルをしたが、体調が悪化し入院した母の世話などで忙しく、自分の稽古の時間が持てず2回目は開けずにいた。それでも斗為巾の演奏会は毎年続け、山中さんも2007年まで車椅子で出演していた。昨年8月、7年間の闘病生活の末、72歳で亡くなった。母の死に向き合って、自分のできることをいま実行しようと、前に進むことを決意。2回共演し曲の異なる魅力を引き出してくれる林さんをゲストに迎え、リサイタルの準備を進めてきた。林さんはフライブルク音楽大学を首席で修了し、多くのプロオーケストラのソリストに起用されている。レッスンで曲を仕上げるだけでなく、友人ら100人以上を訪ね歩き、来場へ協力を求めている。プログラムには現代邦楽の作曲家たちの曲想が異なる難曲6曲を選んだ。この内、「風の里歌」など2曲を林さんと共演する。立道さんは「音楽は聴いて下さる方が楽しかったことや苦しかった自分の思い出を重ね、次にどう生きるかの力になりえます。箏は古い楽器だけではなくいまの音楽を奏でることができます。林さんとのアンサンブルで、半歩でも勇気が出る力になれば」と話している。前売りは2000円(当日500円増し)。
【問い合わせ】電話090・3997・8477、立道さん
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