秋葉神社でクマ被害~社が無残に破壊
投稿日時:2019年12月10日(火)
境谷の秋葉神社でこのほど、境内の社が破壊されていることを地元住民が発見した。木造の社は、壁一面と床板が無残に破壊され、自然災害に遭ったかのような姿となっている。現場を確認した住民らは、社の破壊はクマによるものと状況から結論付けた。周辺に残された足あとなどの痕跡から、社の床下に作られていたとみられる蜂の巣を目当てにしたクマの仕業であると確信したと、住民らは口をそろえた。「獣を見ることは多く、比較的耐性の強い地域ではあるが、建物の破壊は初めてで、改めて圧倒的な力を目の当たりにすると恐怖を感じる」と民家にも近い場所での凶行に改めて警戒心を強めていた。現場を見た地元近くに住む鴨田秋津市議は、「間伐が実施されず、光が入らず、木の実などのエサが育たないから動物がおりてくると先人から教えられてきました。農業被害は特に深刻です。放置竹林など舞鶴の山の再生が課題だと思っています」と対策の必要性に力を込めた。長年に渡って地元住民の信仰を集めてきた同神社。目途はたっていないとしながらも、「頑張って修繕したい」と住民らは前を向いていた。
【増えるクマの出没】
近年、京都府北中部地域を中心に果樹園や集落周辺などでツキノワグマの目撃情報が多く寄せられている。
とりわけこの時期は、12月から3月にかけての冬眠期に向けてエサを多く採取する時期であり、クマの行動も活発になると考えられている。今年秋に府内のツキノワグマの生息地において実施されたブナ科種子(どんぐり)の結実状況の調査結果は凶作であり、エサに窮したクマの人里への出没につながっていると考えられている。府中丹広域振興局では目撃情報の提供を呼び掛けるとともに、より一層の注意を呼び掛けている。
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