秋晴れ まつり日和~イベントシーズンいよいよ幕開け
投稿日時:2019年10月04日(金)
交流人口の拡大を目指して様々な取り組みが続く当地にあって、四季折々のイベントが観光振興に果たす役割は大きい。今年も秋のイベントシーズンが幕を開け、例年馴染みのまつりなどで市内各地がにぎわった。
「魚のまち 舞鶴」を永年に渡ってPRしてきた「第30回まいづる魚まつり」(舞鶴水産流通協同組合主催)が9月29日、下安久の舞鶴水産流通センター周辺で開催された。昨年は台風の影響で中止になったが、当地を訪れる観光客に人気のイベントで、2年ぶりの開催となった今年は近畿各地から集まった1万8000人(主催者発表)の来場者が、新鮮な魚などを買い求めた。今年が30回目の節目を迎えることから、くす玉割りのセレモニーも行われ、かけ声を合図にくす玉が割られると、見守った来場者からは大きな拍手が送られた。「毎年楽しみに来ている」と話した市内の50代男性は、「すでに季節の風物詩になっている。遠くからも多くの方が来場していることは、地元の人間として誇らしく思う」と笑顔を見せていた。
【好機をとらえて】
一方、新たに産声を上げた「田辺籠城戦国まつり」が9月28、29日の両日、舞鶴公園で開催された。まつりの初日には、「明倫館歴史教室2019」が西駅交流センターで開催された。昨年の全国藩校サミット舞鶴大会に向けて立ち上げられたこの歴史教室は今回で7回目。2020年にNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の重要人物として細川藤孝(幽斎)にスポットが当たる事を好機と捉え、今回は幽斎の末裔にあたる肥後熊本藩次期当主であり陶芸家の細川護光さんをゲストに迎え、細川藤孝をテーマに開催。市内外からの参加者、総勢100名が会場を埋め尽くした。「30歳を過ぎたあたりから細川家のルーツに関心を持ち、ゆかりの地を巡る様になった」と話す細川さんは細川家の家訓についても触れ、「幽斎は芸術や文化に自由さを求めたと思う」と所見を述べると、来場者に共感が広がっていた。事業を計画した事務局の門中雄一郎さん(42)は「登壇者が皆前向きで、予想以上に和やかにディスカッションが進行できた。細川家の丹後支配は、織田信長の命令で攻めて来た時に完成されたと思っていたので、実はその後の本能寺の変のタイミングと知って驚いた。来年の大河ドラマの推進というのはあくまできっかけで、市民が地域の歴史に関心を持ち、市外からもご参加頂けるような取り組みを今後も行いたい」と意気込んだ。翌日のイベント2日目には、戦国時代の装束に身を包む「コスプレ撮影会」などが行われ、多くの来場者でにぎわった。続けられるもの、新たに生み出されるもの、イベントの新陳代謝が活発な舞鶴。いよいよ大河ドラマも始まる来年、今後の展開に期待したい。
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