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相互理解に向けて<br>舞鶴国際交流協会<br>多文化共生をテーマにイベント開催<br>世代を超えた語り合いで異文化理解への第一歩

相互理解に向けて
舞鶴国際交流協会
多文化共生をテーマにイベント開催
世代を超えた語り合いで異文化理解への第一歩

投稿日時:2021年11月09日(火)

 グローバル社会の到来が叫ばれて久しい昨今、輸送や情報インフラの発達に伴って、私たちを取り巻く環境は大きく様変わりした。しかしそんな中でも、異文化への無理解による争いは一向になくならない現状がある。そうした背景を踏まえてこのほど、多文化共生社会の実現を目指したイベントが開催された。

 「講演とお茶でおしゃべりしながら海外を学ぶ」をテーマにしたイベントは、舞鶴国際交流協会が主催。福知山公立大学教授で国際センター長の渋谷節子氏による講演と、講演を受けてのグループディスカッションの2部構成で実施された。
 当日は、高校生8人をはじめ、当地ほか綾部市や福知山市、京丹後市などから計65人が参加。フィリピンから来日し舞鶴での生活が31年になる人など、多彩な顔ぶれが集まった。
 講演では、「多文化共生社会の実現に向けた課題と対応」をテーマに、渋谷氏が「文化とは何か」というところから例を挙げながらわかりやすく説明。「多文化共生」とは、外国の文化を理解して共生するばかりではなく、身近な人や地域の文化を受け入れて共生することにより、豊かな関係が広がっていくことを熱弁した。
 西舞鶴高2年の藤井紗花さんは、「異文化と聞くと、外国の未知の文化だと認識していましたが、本当はすごく身近なものであると分かった」と話した。また、続く第2部でのグループディスカッションで、「異文化を理解するには、まず自国の文化を知ることが必要なのではないか」という意見が出たと振り返った藤井さんは「まずたくさんある日本の文化を知りたいと思いました」と決意を新たにしていた。
 同校3年の川渕琴葉さんは、「多くの体験談を聞くことで、より海外を身近に感じることができました。国内外で多くの価値観に触れ他者理解を深めていきたい」と力を込めた。
 一方、フィリピン出身の平沼アルメダさん(51)は「以前にフィリピン料理教室で講師を務めた時、参加者の一人に『この様な機会を持つことが多文化理解に繋がるのでは』と言ってもらった。やはり、一緒に楽しいことをして理解を深めていくことが、互いの理解には大切だと思いました」と意見を述べた。
 外国で車のトラブルがあった時、近くの人が集まって車を押してくれた経験を持つことから、困っている外国人を見かけたら親切にしているという前野治男さん(69)は、「舞鶴のお葬式で座敷は男性、女性は下の間が当たり前という地域もある。こうした身近な生活の中での「多文化」も、共生という視点で考えてみたい」と思いを述べた。
 持続可能な社会の実現と自国第一主義。この相反する動きに迷走を続ける現代社会で、未来に希望の光を灯すのは個人の意識改革かもしれない。この日のイベントは小さな一歩ではあるが、参加した人たちにとっては大きな一歩だったに違いない。

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