相互作用で生まれた現代アート
投稿日時:2018年05月18日(金)
府が推し進める地域滞在型アートプロジェクト「大京都2017in舞鶴」の成果報告会がこのほど、舞鶴市政記念館であった。平成29年10月から11月にかけ、現代アーティストとキュレーターのチーム5組が来鶴。滞在する中で「舞鶴」から受けた刺激をもとに、市民や地元団体とも協働し、潜在するまちの魅力を作品へと練り上げた。その中から「高川和也×堀内奈穂子(作品名《Negapedia(仮)》)」「SHIMURA Bros×服部浩之・西田雅希(作品名《光る海》)」「石神夏希×吉田雄一郎(作品名《青に会う》)」の3組が再び舞鶴を訪れ、主題の解説や制作の経緯、今後の展望を語った。また、制作や実演にあたって関係した市民らを迎え、アーティストらとの対話により、多面的な人的交流や相互作用が浮き彫りにされた。《光る海》の展示会場、旧・山内邸を掃除する時点から制作に携わった東舞鶴高美術部の南澤航洋さん、会場案内役を務めた吉田真帆さんが、自身の体験について発表を行った。二週間におよぶ演劇《青に会う》に絡めて、鑑賞する自分たち自身を劇化して楽しんでいた「チーム赤」という集団がいたことの報告や、《Negapedia(仮)》成立に深い影響を与えた史料を提供した「戦争・空襲メッセージ編さん委員会」の関本長三郎さんと高川さんが互いの思いを交わす場面もあった。舞鶴での滞在制作は今年度で終了するが、アーティストらはこの接点を大切に、今後もなんらかの活動を舞鶴近隣で行いたいと話した。
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