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由良川のサケを増やそう 山本さん 自宅で飼育 実行委配布の卵200粒ふ化【舞鶴】

由良川のサケを増やそう 山本さん 自宅で飼育 実行委配布の卵200粒ふ化【舞鶴】

投稿日時:2015年02月06日(金)

 引土の山本新之介さん(43)が、綾部、福知山、舞鶴の市民らでつくる由良川サケ環境保全実行委員会(綾部市)の取り組みに初めて参加し、サケの卵200粒を自宅の水槽でふ化させた。由良川に帰ってくるサケが増えることを願いながら、3月の放流に向け日々成長を見守っている。由良川のサケの放流事業は、府が1979年度に始めた。81年度には地場産と他市の移植分を合わせた計193万匹を放流。由良川河口沿岸部と支流の牧川(福知山市)で回帰数を調査し、91年度には計4044匹が確認されていたが、回帰率が低いことなどから2007年度に事業を終了した。08年度以降は、綾部や福知山の市民らが同実行委を立ち上げ、府の地域力再生プロジェクト支援事業の交付金を受けて継続し、10年から舞鶴サケ放流実行委員会も参加した。牧川と新潟県の名立川で採取された発眼卵を、ふ化から放流まで行う飼育希望者の個人や団体に配布している。昨年3月は3万9000匹を放流。11月に河口沿岸部で3931匹、牧川で31匹の回帰が確認された。福知山と綾部で12月~今年1月に、発眼卵5万粒が府北部などの220人に、100粒1,000円で配布された。舞鶴でも小学校など、18の団体、個人が飼育を行っている。府中丹広域振興局職員の山本さんは、今年度から同実行委の担当になったのを機に、1月6日に綾部で行われた配布で200粒を受け取り、自宅での飼育を始めた。井戸水を入れた水槽で水温を8~12度に保ち、直射日光を避け、水の循環や入れ替えに気を配り、1月14~16日に全ての卵がふ化した。お腹に朱色の栄養袋を付けた体長約2センチの仔魚(しぎょ)は底の小石に隠れているが、今月中旬には水面を泳ぎ始め、餌も必要になるという。3月中旬頃まで飼育し、放流に参加することにしている。山本さんは「由良川に帰って来るサケは1000分の1と聞き、自分も育ててみようと思った。自宅で育てられることを多くの人に知ってもらいたい」と話している。

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