献血に協力を
赤血球製剤の適性数確保に黄信号
オミクロン株感染拡大
各地で献血バス配車が中止に
投稿日時:2022年02月15日(火)
新型コロナウイルスオミクロン株の感染拡大により、全国的に社会活動が多岐にわたって停滞している。
そんな中、感染防止の観点から特設会場での献血が中止となるケースが頻発。それにより、ひっ迫する医療現場では、輸血用の「血液不足」が差し迫った問題として浮上しつつある。
日本赤十字社近畿ブロック(京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山)の各血液センターによると、1月中旬以降、400ml献血の必要数が確保できない状況が続いているという。その原因は、当初に予定していた献血会場への配車中止が相次いでいること。中止となったのは、1月に45会場、2月は京都府・大阪府・兵庫県に「まん延防止等重点措置」が発出されたことも影響し、3日時点で52会場の配車中止が決まっている。
日本赤十字社は、「こうした状況が続くと、赤血球製剤の在庫数が適正数を下回ることが危惧される」とし、献血への協力を呼びかけている。
血液から血漿、白血球および血小板の大部分を取り除いた赤血球製剤は、出血及び赤血球が不足する状態、またはその機能低下による酸素欠乏のある場合に使用されるが、有効期間が採血日から21日間と短いため、安定供給には継続的な献血確保が必要となっている。
【一人でも多くの善意を】
浜のショッピングセンターらぽーる西側広場で11日、献血が実施された。献血会場で、協力の呼びかけや記念品の配布などに精を出したのは、奉仕団体である舞鶴ライオンズクラブ(大西秀憲会長)の会員ら。
呼びかけに応じた市民らが次々と献血バスに入り、一日を通して109人が採血した。
出来る限り献血に協力しているという40代の男性は、「献血をすると気分がすっきりとする。その上、誰かの役にも立てる。これからも続けたい」と笑顔を見せていた。
長年にわたって献血運動に携わる同クラブ。1982年に結成した「舞鶴献血友の会」と一体となり、府下でも有数の実績を誇っている。
しかしながら、「まいづる田辺城まつり」などイベント時の献血活動が軒並み中止となるなど、コロナ以前に比べると活動に制限が出てしまっているという。
そうした状況を受けて大西会長は「献血に来られた方々に安心していただけるよう、私たちもしっかりと感染対策を講じた上でお迎えしております。お一人でも多くの方にお越しいただければと思っております」と話した。
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