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演劇サークル「谺」 本番に向け稽古に汗

演劇サークル「谺」 本番に向け稽古に汗

投稿日時:2018年10月16日(火)

 市民らでつくる演劇サークル「谺(やまびこ)」(粕谷美枝子代表)が、10月20、21日の両日に総合文化会館で第8回講演「煙が目にしみる」を上演する。今年は、斉場を舞台に2人の幽霊と2つの家族が織りなす「家族愛」を伝える。本番に向け、団員たちは稽古に励んでいる。

 「谺」は平成22年に市民7人でスタート。年1回の公演を中心に、舞鶴で唯一の演劇サークルとして活動を続けている。団員は社会人や主婦、学生など20人。「煙が目にしみる」は、2人の亡霊たちが胸に秘める未練を、霊の姿が見えるおばあちゃんを通じて残された人々に伝えていく感動作。「死」という重いテーマを扱いつつも、ファンタジーの世界観とユーモアを交えた物語で、「大切な人の突然の死」や「残された人々の想い」「伝えることの大切さ」を涙と笑いを交えて送る。4年前に劇団内で公演の話が上がっていたが、様々な理由で出来なかった。今年の3月に公演を決定し粕谷代表が脚色。4月から稽古を始めた。仕事などで全員そろっての稽古は難しいが、週に2回の通し稽古と、土・日に個別稽古をしている。本場が近づき、団員たちの稽古にも熱が入っている。

【2つの家族。2人の想い】

 主人公は2人の幽霊で、野々村浩介と北見栄治。野々村役を演じるのは春山正一さん(65)、北見役は井篠泰志さんが演じる。物語のキーマンとなるのは、浩介の母、桂を演じる岩﨑幸江さん(55)。2人の霊が見える「イタコ役」で、2つの家族の複雑な問題に入り込み、わだかまりを溶かしていく重要な役柄を熱演する。春山さんは団歴4年目。これまでも公演でも主役を演じてきた。今回「幽霊」という初めての役柄に挑む。「どの役も難しかったが、今回も難しい役。描いているのは普遍的な家族愛。観客と一緒に感じたい」と話した。岩崎さんは団歴2年目。重要な役どころに「それぞれが個性的な役だが、桂も特に難しい。まだまだ掴めない所があるが、役に入り込めるように努力したい」と意気込みを述べる。粕谷代表は「大切な人の死は、いつかは誰もが経験すること。自分のことと重なる方もいるかもしれない。多くの方に足を運んでほしい」と話した。
 演劇サークル「谺」の公演「煙が目にしみる」は総合文化会館小ホールで。
▼20日=午後6時半開場、同7時開演。21日=午前12時半開場、午後1時開演。
▼[お問い合わせ]TEL:0773-64-5046 粕谷さん。
(井上 務)

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