渡辺先生ありがとう 岡田保育園で22年間絵画教える 園児たち歌と似顔絵プレゼント【舞鶴】
投稿日時:2014年03月14日(金)
舞鶴市志高の岡田保育園(北川三和子園長、園児71人)で22年間にわたって、絵画を教えてきた画家の渡辺淳さん(82)=福井県おおい町=が、高齢のため今月で指導を終えた。子供たちに表現することの楽しさを伝え続け、最後に園舎を描いた油絵を贈った。園児たちは渡辺さんに歌や絵をプレゼントして感謝の気持ちを表した。
渡辺さんは日展に入選したほか、若狭出身の水上勉さんの小説の挿絵を描くなどしてきた。水上さんの新聞連載小説で挿絵を担当していた時、岡田地区を訪れてその風景をスケッチし、由良川に魅了されていたところ、当時の園長から依頼され絵画指導を引き受けることになった。
月2回ほど同園を訪れ、園児たちにものをよく見るようにとアドバイス。花の背景が白い時には、「花が喜ぶ色にすれば」と言葉を掛けた。また、修正液やスプレーなどを使う技法も教えた。園児たちは身近な野菜や花、カブトムシ、ザリガニ、友達などを伸び伸びと明るい色彩で描き、大庄屋上野家で「小さな小さな絵画展」として作品を発表した。時には渡辺さんは花などを描き、同園に置いて帰った。
昨年から体調不良もあってあまり園に来られなくなり、指導は今年度限りと決めた。このほど同園で開いた絵画展とありがとうコンサートに合わせ、渡辺さんにお礼を伝えることにした。河田利夫理事長が感謝状を、園児たちが渡辺さんの似顔絵を贈った。続いて渡辺さんが作詞した同園の歌を園児たちが合唱した。
渡辺さんは「子供たちは思ったまま、見たままを飾らずに表現しているので、私の方が教えてもらっていたようなもんです。素朴で素直な子供たちに会いにくるのが楽しみだった」と振り返り、園舎正面を描いた30号の油絵「待春(たいしゅん)」を贈った。
北川園長は「渡辺先生の人柄や慈しむ心が子供たちの感性に響き、自ら描きたい気持ちを育んでいたと思います」と話している。
写真左=思い出を語る渡辺さん
写真右=渡辺さんが同園を描いて寄贈した油絵
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