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民間教育施設「聖母の小さな学校」創立20周年記念 スポーツフェスタのテーマパネルを9枚のポストカードに【舞鶴】

民間教育施設「聖母の小さな学校」創立20周年記念 スポーツフェスタのテーマパネルを9枚のポストカードに【舞鶴】

投稿日時:2009年04月07日(火)

9枚をセットにしたポストカード

 上安の不登校児童生徒のための民間教育施設「聖母の小さな学校」が、毎年開催するスポーツフェスタで、生徒たちが不登校の自分と向き合った心の内や希望を図案化したテーマパネルを、創立20周年を記念してこのほどポストカードに作成した。自分を見つめて共同作業で絵にする過程が、生徒たちにとって苦しくとも大きな財産になっている。9枚のカードから生徒の必死に生きた軌跡が伝わる。 同学校は、元中学・高校教諭の梅澤秀明さんと良子さん夫妻が1989年、カトリック修道会から建物と敷地を借りて開設し、これまで約200人が聖母を巣立った。体験的な教育を多く取り入れ、現役の教師たちも授業を手伝うなど、市民や教育関係者、多くの卒業生らが運営を支援する。  秋に開催するスポーツフェスタは、生徒と梅澤さんが悩みや希望について対話を重ね、分かち合う中で生まれたテーマを、絵と文章のパネル(縦横1.8メートル)に表現している。昨年で15回を迎えた。  不登校の原因が自分でも分からない生徒にとって、心の内を直視する作業は苦しいことだが、課題に向き合うことで成長できる体験となる。パネルが未完成でも、そのプロセスが大切としてフェスタに展示し、2年がかりで完成した年もあった。来場した市民らは改めて生徒を理解し、卒業生たちも「自分の原点」と毎年手伝いに来る。  メッセージを込めたパネルを形に残して多くの人に伝えたいと、1997年~2006年の間の9枚入りのポストカード1000セットを作成した。「自分を素直に出して心をひらく!思いやりを行動にあわらす!」と書いた言葉に、枝に留まった3羽の鳥が飛び立つ準備をしている絵を描いたものなどがある。  また、製作に携わった卒業生たちがカードに添えた絵の説明文の中には、「今になってつくづく思うのは、不登校になって良かったということ。(中略)少し遠回りし苦労したけど、自分を見つめ、人の心を思いやることの大切さを学ぶことができたと思う」といった想いを記した。  梅澤夫妻は「当時描いている時の子供たちの表情が思い出され、1枚1枚に彼らが必死に生きた誇りと喜びが表れています」と話す。カードの問い合わせは同学校(電話ファクス77・0579)。

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