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母国の被害心痛める 台風30号受けて 衣類と募金を送り支援 フィリピン出身の女性たち 日本人も協力【舞鶴】

母国の被害心痛める 台風30号受けて 衣類と募金を送り支援 フィリピン出身の女性たち 日本人も協力【舞鶴】

投稿日時:2013年12月20日(金)

台風30号受けて支援

 フィリピン出身で舞鶴市在住の女性たちが、11月に台風30号で大きな被害を受けた母国を支援しようと、衣類や募金を集めて送ることにした。その活動を知った日本人や友人たちからも募金や物品が寄せられ、協力の輪が広がっている。いまも現地で連絡が取れない家族がいたり、多くの人が避難生活を過ごしており、故郷の惨状に心を痛めている。
 世界最大級の台風30号はフィリピンのレイト島などを襲い、5000人以上が亡くなり、高潮と強風で街は壊滅状態となった。いまも約400万人が避難生活を続けているとされる。
 仕事や結婚のため来日したフィリピン女性たちは長年、舞鶴で暮らし地域に溶け込んでいる。中には日本国籍を取得し、すでに日本で生まれた子供たちが大学に進学した人もいる。その中の1人、山下みゆきさん(45)が営む円満寺のフィリピン料理店で、女性たちがよく集まっている。
 母国の台風被害の情報をネットで集め、家族たちと連絡を取るなどする中で、衣料品が足りないことを聞き、仲間の22人が段ボール3箱分の洋服や布団、食料品、現金を持ち寄った。レイテ島に近いセブ島に祖母が住むセシーリヤ・嵯峨根さん(33)は「おばあちゃんの家が流され、いまはマニラに避難しています」と話す。
 NPO法人舞鶴国際交流協会のクリスマス会で女性たちが支援への協力を呼びかけたところ、参加者たちから物品の送料1万5,000円が贈られた。また、女性たちに日本語を教える上安の聖母訪問会修道院のシスター、原田従子さんの元にも、特別養護老人ホーム「寿荘」の利用者と職員、小浜市の教会から16万円の募金が届けられた。
 パナイ島出身で来日して28年になる霜田マリンさんは、自分で衣類などを島に住む母に送った。「パナイ島はあまり支援がなく、送った衣類などは母が周囲の被災者に配った。海に流出した油を日本の自衛隊が回収をしてくれており、『日本人にとても感謝している』と母から連絡がありました。いま病気が広がっていると聞き心配しています」と述べた。
 12月25日までに母国のテレビ局に支援物資と募金を送る。

写真=持ち寄った衣類を母国へ届ける準備をする女性たち

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