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森谷さん(中山 )が40年間採集 地元の小中学校などに蝶の標本1200匹寄贈【舞鶴】

森谷さん(中山 )が40年間採集 地元の小中学校などに蝶の標本1200匹寄贈【舞鶴】

投稿日時:2009年07月10日(金)

多くの蝶の標本を寄贈した森谷さん(右から2人目)

 舞鶴市中山の森谷重敏さん(89)が、40年間採集してきた蝶の標本約1200匹を地域の子供たちの教育に役立ててもらおうと、八雲保育園と八雲小学校、由良川中学校に寄贈した。国蝶のオオムラサキ、沖縄のオオゴマダラ、小さなムラサキシジミなど美しい蝶が並ぶ。7月8日、由良川中を訪れ手渡した。小学生だった長女の夏休みの宿題で蝶の標本作りを手伝ったのを機に、その美しさに引かれて採集を始めた。加悦郵便局長を退職後、車の運転免許を取得して大江山などに出掛けたり、旅行先にも道具を持参し捕まえた。丹後・若狭虫の会にも入会し、野山で出会った沖縄などの採集家から蝶を送ってもらい、全国の蝶の収集品が増えた。長い採集活動の間、地球温暖化の影響か、九州などに多く生息しこの近辺にはいなかったナガサキアゲハを神崎で見つけたり、たくさんいたコムラサキがえさとなる柳の木が減ったためほとんど見かけなくなったりと、自然環境の変化を蝶を通して感じてきた。現在は採集はせず、散歩で見かけるとカメラで撮影している。作った標本の行く末を気にかけていたところ、八雲公民館の奥野庄司朗館長の勧めもあり、地元の保育園と学校に贈ることにし、約1200匹を15ケースに収めて届けた。森谷さんは「子供たちに蝶に関心を持ってもらうきっかけになれば」と話す。由良川中の藤原博校長は「子供たちが自然や環境を考える教材に役立てます」とお礼を述べた。両学校で保管し、展示などして活用する。

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