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東高・書道講師の前田さん(小倉) 第45回記念創玄展で大作「望」が大賞に【舞鶴】

東高・書道講師の前田さん(小倉) 第45回記念創玄展で大作「望」が大賞に【舞鶴】

投稿日時:2009年03月06日(金)

 社団法人創玄書道会主催の第45回記念創玄展の審査結果が発表され、東舞鶴高校の書道講師、前田智穹(ちきゅう)さん(本名・智、39))小倉=が創玄展大賞を受賞した。隷書体で「望」の1文字を書いた120センチ四方の大作を出品。「受賞の知らせにびっくりしました。この作品は一生の思い出」と喜びを語る。3月7日、東京都内で表彰式が開かれる。  同書道会は、書家の金子鴎亭氏が提唱した芸術運動に賛同した書家が集まり結成。現在、書道界の団体として最大級の会員数を誇る。前田さんは25歳から会員。3年前から小学生~高校生の学生展の審査員を務める。今回から初めて大賞の審査対象の資格を得られ、初の応募で約700点の中から大賞を射止めた。  京都市の出身。小学1年から母の勧めで近くの書道教室で習い始め、筆で太くも細くも書ける魅力にはまり好きになった。書の教員になろうと大学に進学。著名な書家の石飛博光さんの表現力と大きな人柄に出会って、一九九八年から師事し東京に出掛けて研鑽を積む。2002年には、第54回毎日書道展で公募部門最高の毎日賞を獲得した。  創玄展に向け約4カ月前から準備してきた。前向きな言葉で面白い形をした1文字を選び、隷書や金文などの字体で2本の筆を使って書き上げ、その中から「望」を出品した。「のびやかに書くことができた」と自己評価する。  創作活動に励む一方、東高では授業だけでなく、書道部の顧問として指導にも力を入れる。表札やTシャツなどにカラフルな絵の具を使ったり、わかりやすい言葉や英語も題材にしたりと、生徒に書の楽しさを伝えようと型にはまらずに教えている。  前田さんは「賞は十年ぐらいかかって取れればいいと思っていたので、今回は全く頭にありませんでした。今後も形式にとらわれずに新しいものを作っていきたい」と話す。師の石飛氏からは「君の最高傑作」とうれしい言葉をもらった。  東京都内の国立新美術館などで3月15日まで展示されている。

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