東高ウィンドアンサンブル部 月刊ビデオマガジンが紹介【舞鶴】
投稿日時:2002年02月12日(火)
部員8人で廃部寸前だった状態から、3年間で部員90人ほどに増え、再び活発な演奏活動をするまでになった東舞鶴高校ウィンドアンサンブル部の様子が、吹奏楽のための月刊ビデオマガジンを発行する「ウィンズ」(広島市)の取材を受け、このほどビデオになって発売された。題名は「新任教師奮戦記 少人数をふっとばせ!!」。同部顧問となった教諭の部員獲得作戦、足りなくなった楽器購入の募金の呼びかけなど、練習風景とインタビューを交えて紹介されている。
ウィンズは、全国の学校の吹奏楽部の活動を毎月ビデオマガジンとして発行している。東高OBが同部をウィンズに紹介したのをきっかけに、昨年6月に来校したスタッフが3日間で撮影・取材し、30分にまとめ、10月号として発売された。
ビデオの冒頭では、平成11年3月廃部に近い部に、同高OBの音楽科教諭の早田太郎さん(30)が顧問に就任し、あの手この手で新入部員を獲得する様子を描いた。授業で音楽に興味のある生徒を見つけて声をかけ、時には他のクラブへの入部を決めていた生徒や、ギターの演奏がしたい生徒らを勧誘。20人がそろい部活をスタートさせた。
新入部員のほとんどが音楽は好きでも、楽器の演奏は初めてのものばかり。早田さんは最初、部員に楽器の音を出す喜びを感じてもらうことから出発し、次に高校生に親しみのあるポップス、ベースやドラムを入れた曲を取り入れた練習を指導。徐々に吹奏楽の魅力も伝えた。
翌年春には部員が中学時代の後輩を勧誘するなどして、約30人の新入部員を獲得。しかし、2年生は多くの後輩を教える立場となり、その苦労が部員らによって語られている。また、部員増に伴って楽器が不足し、定期演奏会で楽器購入のための寄付を呼びかけ、市民から総額約370万円の寄付が集まった。
定期演奏会では、来場者と一緒に楽しめるステージづくりをと、早田さんと部員が一緒になって新しいスタイルを模索した。部の存在が知られるようになって、3年目の昨年春は40人以上が入部。続いて市民への感謝の気持ちを伝えるサンクスコンサートをした。ビデオでは、全日本吹奏楽連盟副理事長の平松久司さんが「吹奏楽の演奏会というと1つの枠にはまっていたが、今後はお客さんに楽しんでもらう演奏会もあっていい」とコメントを寄せている。
1年目で入部した前部長の3年生、福村陽太君は「友達について部に行った際、早田先生に勧められて仕方なく入部したけれど、3年間楽しいことばかりだった。先生は練習中は厳しいけれど、それ以外はよく一緒に遊びました」という。早田さんは「ビデオは恥ずかしいので1度しか見ていません。この3年間で1つの形ができ上がりつつあるので、これからさらに発展させていきたい」と話している。
来月(3月)21日には卒業する3年生も出演して、第18回定期演奏会が浜の総合文化会館で開催される。入場無料。
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