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木棺直葬墳や横穴式石室墳など 下安久の三角古墳群、8月7日に現地説明会【舞鶴】

木棺直葬墳や横穴式石室墳など 下安久の三角古墳群、8月7日に現地説明会【舞鶴】

投稿日時:2004年08月06日(金)

発掘された横穴式石室の遺構

 下安久の三角古墳群を発掘調査している府埋蔵文化財調査研究センターは8月4日、古墳時代中期の木棺直葬墳2基と、同後期の横穴式石室墳1基を検出、古墳上層から平安末期から鎌倉時代の経塚4基を確認した、と発表した。横穴式石室墳は、海浜部での発掘例は少なく、同センターでは「臨海部の豪族の生活ぶりを知る貴重な資料」としている。和田ふ頭への臨海道路の建設に伴う発掘調査で、昨年度に行った試掘で古墳3基などを確認、今年5月から本格調査を続けている。発掘現場は、府道余部下舞鶴港線沿いの舞鶴西港を望む丘陵地で、発掘面積は約600平方メートル。横穴式石室墳は、直径13メートルの円墳で、石室の大きさは長さ7メートル、幅1メートル。石室の多くの石材は調査着手前に、すでに抜き取られていたが、奥壁に3石が残存していたほか、高さ1.5メートルの大きな石の石組みがあり、当時の威容をうかがわせている。石室内部からは、水晶製切子玉4点、ガラス玉2点、鉄製馬具の部品などの副葬品が見つかった。木棺直葬墳2基は、直径15メートル、同12メートルの円墳。この2基の古墳上層部から四基の経塚が確認された。この経塚は、土師製筒型容器を据えた小規模の土坑のものと、やや大きな土坑の中に、中国製と見られる銭貨、破砕した瓦器鍋や鉄製小刀を埋納した2種類。また、経塚の1基からは、昨年度の調査で直径2.5センチの水晶製数珠玉1点が見つかっている。同センターでは「三角古墳群は、立地条件から海を生活基盤とする人々によって造営されたと考えられ、京都北部の海浜部の古墳、中世時代を知る成果を得られた」としている。現地説明会は、8月7日午後1時から開催する、【問い合わせ】携帯090・9713・8715、同センター現地事務所。

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