暖流域のカニ 日本海初記録を報告 甲殻類研究会ミニシンポ 6月8日、舞鶴水産実験所で 20人の研究者 幅広い成果を発表【舞鶴】
投稿日時:2013年06月04日(火)
日本海に生息するエビやカニ類の分布・生態調査などに取り組む「日本海甲殻類研究会」(事務局・富山県滑川市、本尾洋会長)の第12回研究発表会が、初めて舞鶴で開かれる。近年、日本海で初記録された暖流域に生息するカニ類などを報告する。6月8日午後1時~同5時半、長浜の京大舞鶴水産実験所で。だれでも来場できる。
同研究会は2000年に発足し、生態調査などの生物学の視点だけでなく、漁獲量と資源保護などの漁業、食文化など幅広く研究を行い、毎年各地で発表会をしている。会員は52人。
今回は舞鶴水産実験所助教の上野正博さんが世話人となり、舞鶴で開催が決まった。約20人の研究者が集まる。一部は「近年の日本海の温暖化傾向と出現甲殻類」をテーマにしたミニシンポジウムで、日本海流などを研究する上野さんが「日本海は長期的には温暖化していない」ことを述べる。
続いて京都府海洋センターでも研究活動をした本尾さん=石川県白山市=が、1997年~2013年に日本海から初めて記録された16科39種の暖流系カニ類について発表。本来、相模湾から九州の太平洋側やフィリピンなどに生息するオウギガニ科のベニホシマンジュウガニが、山口県沖で2007年に採集された。
本尾さんは「近年の採集努力やわずかとは言え、対馬暖流の上昇傾向などが、日本海での初記録の要因に考えられます」と話す。
このほか、同実験所に在籍した西海区水産研究所(長崎県)の八谷三和さんが、由良川と伊佐津川の淡水エビ類の生活史、神奈川県立生命の星・地球館の村岡健作さんが、元大蔵大臣で漁業史を研究した渋沢敬三の没後50年を記念した展示会の報告などをする。
入場無料。当日受け付ける。
【問い合わせ】電話076・475・7804、事務局
写真=2007年、山口県で初めて記録されたベニホシマンジュウガニ(本尾洋さん提供)
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