明倫館歴史教室
歴史愛好家ら集う
12月にFMまいづるで放送も
投稿日時:2021年11月02日(火)
南田辺の西公民館でこのほど、明倫館歴史教室2021(田邊家中之会主催)が開かれ、55人の歴史愛好家らが集った。またこのほか今回は、インターネットのライブ配信を行い、画面越しの参加者もあったという。
2017年から開催する市民対象の歴史講座は、今回で9回目。「幽斎の志継ぐ田辺城主・京極氏 ~舞鶴と近江源氏~」をテーマに、歴史研究家の佐々木哲氏による講座は進められた。
その内容は、細川家に替わって丹後国主となり、田辺城主とも伝わる京極高知をはじめとする近江源氏・佐々木氏について、平安時代から遡って学ぶというもの。武家源氏ではなく公家源氏として平安貴族としても栄えた歴史から、六角氏、京極氏、細川藤孝の祖となる大原氏に枝分かれしてそれぞれに活躍していく過程を興味深い話を挟みつつも丹念に講演は繰り広げられた。
細川幽斎が実際に名乗っていた「長岡」という名字に関しても京極の関係に存在する名字で、京都の長岡ではなく近江の長岡ではないかという持論など、インターネットを検索しても得られないような最新研究の近江源氏について多岐にわたる内容で、参加者らは興味深そうに聞き入っていた。
小西直樹さん(65)は「佐々木六角氏に関わりの深い近江商人の話のくだりや『びた一文やらない』という表現の由来である『粗悪なびた銭』についての説明など、楽しいネタが詰まっていて飽きなかった」と感想を話した。
同会事務局を務める門中雄一郎さん(45)は「細川藤孝が養子に入った細川家が近江源氏の大原氏が名乗った名字というのは最近言われていたが、長岡も京極の関係で、それ以前から近江源氏が細川を名乗る例があったという事など新たな発見があった。また、京極というニッチなテーマに興味を持って、例年よりも若い方が聴きに来られていたというのは意外だし嬉しい」と振り返った。
講座内容は、動画配信サイト「ユーチューブ」でも視聴可能。同サイトで「田邊家中之会」と検索するか(http://hankosummit2018.com/)から見ることができる。
同会によると、講演の音声を収録し、FMまいづるでの放送(12月に予定)を計画しているという。
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