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日星高卓球部の上田選手(2年) 全国ろうあ者卓球選手権2連覇【舞鶴】

日星高卓球部の上田選手(2年) 全国ろうあ者卓球選手権2連覇【舞鶴】

投稿日時:2007年02月23日(金)

「自分の戦い方ができた」と話す上田選手

 日星高校卓球部2年の上田萌選手(17)=浜=が、2月10、11日に開かれた第29回全国ろうあ者卓球選手権大会(埼玉県越谷市)に出場し、2年連続の優勝を果たした。今年はディフェンディングチャンピオンとして迎えた大会だったが、全11試合中で失ったのは2セットだけという圧倒的な強さを見せた。2009年に台湾で開かれる聴覚障害者の五輪「デフリンピック」の日本代表候補に選ばれているが、日本のエースとして活躍が期待される。  大会には9人のろうあ者選手が出場。内高校生は上田さんを含む2人だけで、7人は社会人だった。全選手で行われた予選リーグで上田さんは8試合中、1セットを落とすだけで8戦全勝で1位通過。翌日の決勝リーグは上位4選手が臨み、ここでも淑徳高校1年の佐藤理穂選手(東京都)に1セットを取られたのみで、3試合全て勝って優勝した。  昨年は初めてろうあ者の大会に出て、独特の球の変化のくせに苦しんだが、デフリンピックの元金メダリストを破って優勝した。今回は試合前から補聴器を外して練習したり、1月の代表候補の強化合宿に参加することで、前回のような戸惑いもなく、ショートやループドライブから攻めを展開する自分の得意の戦い方ができた。「最後の佐藤選手とは接戦となりましたが、サーブから積極的に攻めたのがよかった」と勝因を分析する。  生まれつきほぼ両耳が聞こえない上田さんは、5歳から卓球を始めたことで独特の感覚を身につけ、ラケットに当たる球の音で回転などを聞き分けることができないハンディを克服、健常者と互角に戦ってきた。一条卓球クラブで練習を積み、小学6年生で全日本選手権ベスト8入り、白糸中では単・団体で全国大会に出場。日星高校では1年先輩の植山実穂選手とのダブルスで2年連続のインターハイ、昨年夏には団体でも出場した。  上田選手は「昨年は自分の力がろうあ者の大会でどれだけ通用するかと思って参加しましたが、今年は優勝を目指して臨みました。苦しい気持ちも多少あったので優勝でき安心しました。日本代表に近づけたと思います」と笑顔を見せていた。同部監督の谷上宏樹教諭は「候補が集まった強化合宿で自覚が高まり、それも刺激になっただろう」と話している。

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