日星高、キャリア教育の実践を全国へ発信 5月29日の国際教育フォーラムで高校代表して発表【舞鶴】
投稿日時:2010年05月18日(火)
将来の職業や生き方などを考えるキャリア教育をテーマに、全国の教育機関の実践例を紹介した本「図説キャリア教育」(発行・雇用問題研究会、A4判、235ページ)が出版され、日星高校(水嶋純作校長)の取り組みが掲載された。コミュニケーション授業と協働学習と合わせ、生徒たちが自信を取り戻し夢を実現させる力を少しずつつけている。5月29日に三重大学で開かれる国際教育フォーラムで、同高教諭が全国の高校を代表して発表する。日星高は、学力や対人関係で悩む生徒が多く、自己肯定感が低いことからその改善を図るため、日本キャリア教育学会名誉会長の仙﨑武さんを講師に教諭らが研修を重ね、3年前に「キャリア教育」「コミュニケーション授業」「協働の学び」のチャレンジプラン3Cを立て、社会で生きる力を育む教育を目指すことにした。キャリア教育は生徒の生活実態に即して将来をどう生きるか、何のために働くか進学するかを考えさせることに焦点を当て、夢を見つけ実現する力を養うことを目的とする。具体的には自分を見つめ直し、様々な職業人から話を聞いたり、長期間の職場体験などを通して自分の生き方を探る。同時に、協働学習で仲間とともに学び合い基礎学力をつけ、園児やお年寄りと交流するコミュニケーション授業で、他者への理解や自分が必要とされている自信を取り戻す体験を積んでいる。活動はまだ日が浅いが着目点が評価され、同書への掲載を依頼された。進路指導部長の多名賀基文教諭が、実践例と学習計画などの図表も示しながら執筆。全国から50校が紹介されている中、高校は7校だけで私立高は日星高のみ。ユネスコの下部機関である世界新教育学会が、21世紀の人材育成をテーマに開くフォーラムで、多名賀教諭が活動を発表する。水嶋校長は「生徒たちの両親への感謝の気持ちが育つ様子に、少しずつ実ってきているのを実感しています。今後も地道に実践を続け地域を支える人材を育てたい」、多名賀教諭は「生徒たちはとても明るくなったと外来者から言われます。生きる力を身につけてもらえるようがんばりたい」と話している。
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