新型肺炎SARSなどの新感染症 舞鶴赤十字病院で各機関が連携訓練【舞鶴】
投稿日時:2005年12月24日(土)
府中丹東保健所や医療機関、市消防署などが連携して、新型肺炎のSARS(重症急性呼吸器症候群)など新しい感染症に対応した訓練が12月21日、倉谷の舞鶴赤十字病院(弘中武院長)で実施された。SARSと疑われる患者の受け入れと検査、特殊な装置を備えたストレッチャーによる搬送などが取り組まれ、関係者が手順を確認し今後の課題を探った。SARSは、38度以上の高熱が急に出たり、呼吸困難など重い肺炎のような症状が見られる。昨年までに中国や欧米など約20カ国で蔓延し、約1000人が死亡したという。風邪などを引き起こすコロナウイルスの新種が原因とされ、各国でワクチンの開発が急がれている。関係機関による実地訓練は、一昨年に引き続き2度目。同病院では初めて。SARS発生の地域から西港へ入港した貨物船の船員にSARSらしき症状があるとの想定で、船舶代理店の通報を受けた検疫所が保健所に連絡した。病原体を外に出さない簡易アイソレーターに乗せた保健所職員扮する患者を、SARS初期診療病院の同病院に救急車で搬送。X線撮影などの後、陽性の疑いが高いとして尿などが採取され、京都市の保健環境研究所へ送って検査と結果を受ける手順を確認し、アイソレーター搭載の府の救急車で、感染症指定医療機関の府立医科大学付属病院へ患者を送りだした。防護服を着た看護師らは感染症対策の手順に沿った検査や、防護服の着脱、消毒訓練もした。同病院は「アイソレーターに患者を移す際に手こずった。手順の細かな所を見直す必要を学んだ」としている。
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