愛着育むきっかけに 檀家総代代表の牧野さん 丹念に歴史をまとめ出版 鎮守府開庁120年 知識を新たなまちづくりの活力に
投稿日時:2021年01月12日(火)
牧野さんは1966年に舞鶴市役所に入庁。以来、企画管理部長など要職を歴任し2004年に退職した。市職員時代には観光や旧軍港市関係をはじめ、煉瓦建物の再生など鎮守府の歴史に関わる仕事に取り組んできたという。2014年に同寺の総代代表になってからは、同寺の寺報「梵音」に9回に渡って寄稿。歴史的な大転換点であるにも関わらず、舞鶴鎮守府の開庁に関わる史実を平易にまとめた書物がないという事実に気づいたことが、筆をとるきっかけとなった。年に2回発行する寺報は、毎回500部を関係先や檀信徒に配布。大きな反響を得ることになった。今回の出版について牧野さんは、「連載を重ねるうちにありがたい評価をいただいた。これらのお気持ちに対して表現しきれない紙面では悔いが残ると考え、菩提寺のその後についても加筆しました」と話す通り、重厚な内容に仕上がった。
【「よそ者」がたどり着いたまちへの想い】
牧野さんは1944年、綾部出身でグンゼに勤める父のもと、4人きょうだいの末っ子として生を受けた。以来、父の転勤に従い全国を転々とし成長する。先祖代々が綾部の家で舞鶴には所縁はなかったが、父が戦後ウクライナから舞鶴に引き揚げてきたことが初めての繋がりだった。その後、大阪の大学に進学した牧野さんは、舞鶴勤務となり居を構えた家族に合わせ、舞鶴市役所に入庁する。市役所では、田辺城城門や赤れんが博物館、五老スカイタワーなど、様々な大型プロジェクトに関わった。秘書課長時には、市を訪れる関係各所の要人を案内するために歴史知識も蓄えた。「よそ者だからこそ、まちの良い面をしっかりと見ることが出来た」と牧野さん。私的興味も手伝い、鎮守府関連の知識は年を経るごとに深まっていった。今回の出版は、図らずも鎮守府開庁120年の節目に重なった。牧野さんは、「大聖寺がそうであるように、今の舞鶴は様々な形で鎮守府時代と深くつながっています。この本が、鎮守府開庁から今にまで続く出来事に関心を持っていただく一助になれば幸いです」と話した。本は希望者に無料で配布する。TEL0773・62・2003、牧野さん。
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