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引土の眞下さん 陸前高田を支援 「被災地を忘れないで」 復興のシンボル・一本松のクリアファイル広める【舞鶴】

引土の眞下さん 陸前高田を支援 「被災地を忘れないで」 復興のシンボル・一本松のクリアファイル広める【舞鶴】

投稿日時:2013年01月11日(金)

復興のシンボル・一本松のクリアファイル広める

舞鶴みなとライオンズクラブの幹事を務める眞下幸代さん(62)=引土=が、岩手県陸前高田市の住民たちに心を寄せ、復興を応援する一本松プロジェクトを立ち上げた。震災直後から友人たちと一緒に物資を集めて送り、昨年10月に現地を訪れ息の長い支援活動の思いを強くした。津波で残った一本松の写真をプリントしたクリアファイルを現地から仕入れ、被災地を忘れないでほしいと広めている。
 息子の弘明さんが営み、幸代さんも手伝う引土の飲食店に、陸前高田市出身で舞鶴に在住する人が客として来店していた。2011年3月の震災後、故郷を心配して戻るこの男性客に、知人たちと協力して集めた米や衣類などを託した。その後、陸前高田を支援する成生の陶芸家の高井晴美さんに協力し、募金や介護用品などの物資、クリスマスには震災遺児にチョコレートなどを送った。  昨年10月、高井さんの呼びかけに応えた市民らとバスで陸前高田を訪れた。津波で多くの人が亡くなり、見る影もない町に心を痛め、歩いた先々で手を合わせ供養した。
 その一方、宿泊した旅館のお風呂で会った仮設住宅で暮らす人たちから「遠くからよくきてくれたなぁー。忘れないでいてくれることが一番うれしいんだぁー」と明るい声で逆に励まされた。
 被災地を歩いてどんな支援が必要かと考える中で、一軒の雑貨店に入り店主の対馬浩美さんに出会った。対馬さんも津波で夫を亡くしたが、いまは復興支援の土産品や倒れた樹木で作られた器などを販売している。復興のシンボルとなる一本松のクリアファイルを土産に購入し、友人たちに配った。
 一本松は立ち枯れたため市が昨年9月、根元から切断し、防腐処理した幹などを組み合わせ、元の場所に蘇らせる。また、高田松原を守る会の市民たちが、苗木を育て将来松林の風景を復活させようと活動している。ファイルの収益金の一部が松原の再生に役立てられている。
 この取り組みを支援しようと、対馬さんと連絡を取りファイルを仕入れ、支援イベントで協力を求めたり、店舗に常時置いてもらうなどして、これまでに500枚を販売し収益金を全て送っている。
 真下さんは「犠牲になられた人たちのことを忘れてはいけない、と被災地に立って思いました。これからも顔の見える形で自ら汗をかく支援ができれば」と話している。学校などに本を送ることも考えており、再び10月に訪問する予定。
 ファイルは1枚300円。田中町の「森のこびと」、森町の「リサイクルブティック ココア」、引土の「だいにんぐ舞虎」などに置いている。扱ってくれる店舗などの協力も呼びかけている。
【問い合わせ】電話75・8374、眞下さん

写真=「一本松の写真のクリアファイルを広めたい」と協力を呼びかける眞下さん

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