平和を願う声、輪を広げよう 第1回、語り合う舞鶴のつどい 【舞鶴】
投稿日時:2006年04月14日(金)
平和についてともに考え、取り組みの輪を広げようと、第1回「平和を語り合う舞鶴のつどい」(同実行委員会主催)が2月11日、南田辺の西総合会館で開かれた。元中学校教諭で児童文学作家の児玉辰春さん=広島市=が数学教師として歩んだ道、戦争と広島の原爆を伝える作品づくりを話した。市民らは今後も毎月9日に平和を願う活動を続け、あちこちで取り組みが生まれればとしている。憲法9条を中心に日本国憲法の改正や、改正のための国民投票法案の提出の動きがある中、作家の井上ひさしさんらが憲法と平和を守る9条の会のアピールをした。これを受け各地で九条の会が作られるが、舞鶴でも平和を願う市民の声を広げようと、つどいを開催することにした。この日は約40人が参加し、実行委員長の水野友晴さんが「憲法改正が現実になりつつあり、日本が戦争のできる国になるかもしれない。そうならないために、自分たちでできる何かをやり、呼びかけをしたい」とあいさつ。続いて児玉さんが講演した。 1928年生まれの児玉さんは戦時中、軍国少年だった。広島市の三和中学校に勤務時代、数学や戦争体験などを記した文集づくりや、1年生が文化祭で原爆で亡くなった少年の物語を上演したことが、「退職後の創作活動の火を灯すきっかけになった」とした。その後は原爆資料館に展示される真っ黒に焼けた弁当箱などを題材にした作品を次々と発表、私財を投じてアニメーション映画を製作するなどし、いまも戦争体験を語り継ぐ活動を続ける。「書くことで真実を伝えたい。皆さんも広めてほしい」と語った。続く参加者による平和トークでは、「学校現場で教師らが管理され、自由に発言できない雰囲気がある」「もっと普通のこととして平和を話題にしたいのに、口にすると変なふうに見られる」など社会の変化を感じる一方、「平和について子供に話す機会を」「九条が変われば具体的にどうなるのかを示すわかりやすい冊子づくりを」といった意見を出し合った。
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