最新の記事

  

市長選スタート<br>4陣営による激戦<br>来月5日投開票

市長選スタート
4陣営による激戦
来月5日投開票

投稿日時:2023年02月03日(金)

 任期満了に伴う舞鶴市長選挙が29日に告示され、現職と新人3人がいずれも無所属で立候補した。2月5日の投開票に向け、激しい選挙戦が繰り広げられる。舞鶴市民新聞社では、候補者アンケートを実施。内容については2面に掲載する。

 市長選に立候補したのは、新人で会社社長の森本隆氏(50)と、現職の多々見良三氏(72)=自民、公明推薦、新人で市民団体事務局長の竹内昌男氏(75)=共産推薦、元市議の鴨田秋津氏(41)=維新府総支部推薦の4人。強力な支持基盤を背景に4選を目指す多々見氏を新人3人が追う形か。多々見市政12年に対する評価と、進行し続けている人口減少、少子高齢化への対策や、医療問題、子育て支援の拡充などが争点になると見られる。
 多々見氏はこれまでの選挙ではすべて一騎打ちを制してきたが、4人の候補がしのぎを削る戦いにどう対応するか。23日に実施され、現在ネット上で公開されている「舞鶴市長選挙公開討論会」では、医療問題などで現職対新人の構図が明確となった。3期12年の実績を強調する多々見氏だが、FM中継局問題や鯛元市議会議長のワイセツ疑惑問題など、まだ消えていない火種も残っている。
 各候補の主張にもそれぞれ特徴があり、討論会やネット配信で主張を比較検討する有権者の動きも広がっている。
 森本氏はユーチューブ等で積極的に情報を発信し、以前の市長選では例を見ない選挙戦を展開している。市役所改革や経営者としての経験を活かした産業振興などを訴えている。
 多々見氏は、インフラ整備や治水対策などの実績を強調。「地域分散型社会のモデル都市を目指す」というビジョンを掲げ、より多様な連携を生かしたまちづくりをさらに積極的に推し進めるとしている。
 竹内氏は、政府が打ち出した防衛力強化の方針に反対し、「戦争を起させないための政治力が求められている」と訴え、「市民の声を聞き、市民とともに歩む市政」への転換を図るとしている。
 鴨田氏は、子育て支援など次世代への投資を積極的に行うとし、行財政改革を徹底するとしている。また、まずリーダーが改革の先陣を切ることが大切とし、市長報酬の3割カットと退職金の辞退を公約に掲げている。

舞鶴市役所

 【多々見市政3期12年 市民の評価いかに】
 多々見氏が新人で当選した平成23年、61.41%の投票率で同氏が獲得した票数は2万7823票。その後、平成27年と平成31年の市長選では、いずれも共産推薦の新人との一騎打ちを制した多々見氏だが、回を追うごとに投票率は低下。41.15%の投票率だった前回選挙で獲得したのは1万9496票。実に、3選までに8327票が失われた計算になる。圧勝劇で終えた3選目は、有権者全体でみると約3割の支持を集めたに過ぎなかった。
 そうしたことからも、多々見市政の3期目は「市民の市政参加促進」が課題のひとつだったが、その4年間はどう評価されるか。今回の選挙での民意に注目が集まっている。28日現在の有権者数は6万5944人(男性3万2830人、女性3万3114人)となっている。 
 【市民に広がる投票率向上の取り組み】
 「市政に関心を持ってもらうことが、まちづくりの第一歩」とし、まちづくり団体の公益社団法人舞鶴青年会議所(田仲宏介理事長)が開催した「舞鶴市長選挙公開討論会」は、公開3日目となる29日現在で約2700回の再生回数を数えた。動画を全編視聴したという18歳の男子高校生は、「はじめての選挙で誰に投票するか考えていたところ、両親から討論会の事を教えられた。とても参考になりました。必ず投票に行きます」と力を込めた。
 また、FMまいづるは若者の政治意識と投票率の向上を目指し、「10代・20代 舞鶴未来対談」の放送を開始。公募で集まった10~20代の若者たちが、決められたテーマで語り合うというもの。テーマは「公開討論会(動画配信)を視聴した18歳、20歳の7人が立候補予定者の人物像を分析」や、舞鶴の18歳女子高生が語る「舞鶴市議会議長の児童ポルノ所持事件と隠蔽」などで、同局HPから視聴できる。
 

テーマに沿って語り合う若者

【市内事業者が新たな取り組み】
 市内で「クリーニングポケット」を4店舗運営するヤマゾエ(山添智也社長)は、市長選で投票した市民にクーポン券を進呈する「選挙割り」を実施する。対象店舗は、クリーニングポケット工場前店、倉谷店、下福井店、らぽーる店の4店舗。投票日もしくは期日前投票で投票した人(対象者はクリーニングポケットのスマホ会員)が、店頭で「選挙に行ってきました」と伝えると、次回1500円以上の利用で500円引きになるクーポンを進呈するとしている。クーポンの配布期間は2月12日(日)まで。
 山添社長は、「知人などと話していて、選挙に行かない人の多さに危機感を覚えた。選挙に関心を持ってもらうきっかけの一つになればと思います」と話していた。

この記事をシェア!
Management BY
舞鶴市民新聞
当サイトは舞鶴市民新聞社が運営しています
ページトップへ