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市内の農家で章姫いちごの収穫始まる 台風被害で生産者は約半数に【舞鶴】

市内の農家で章姫いちごの収穫始まる 台風被害で生産者は約半数に【舞鶴】

投稿日時:2005年02月01日(火)

「生産量を増やしたい」と言う舞鶴いちご部会長の佐藤さん(佐波賀のハウスで )

 市内の農家が栽培に力を入れているイチゴ「章姫(あきひめ)」の収穫が始まっている。新規就農者が章姫づくりを始めたり、規模が少しずつ広がるなどしていたが、昨年10月の台風23号でビニールハウスが壊れるなどしたため栽培を止める人もおり、生産者は約半数に減った。残った農家たちは力を合わせてハウスを補修し、おいしい章姫づくりに工夫を凝らしながら取り組んでいる。本格的な出荷シーズンを迎える。章姫は静岡県で生産が始まり、大粒で甘味があるのが特徴。舞鶴では岡田地区を中心にして栽培がスタート、特産化を目指して「舞鶴いちご部会」を結成、栽培方法などを研究している。昨年は15人が生産した。消費者の間でも人気が高まっている。舞鶴TMOでもこの章姫に注目し、昨年は生産者と洋菓子などの店舗と連携し、章姫を使った商品の試験販売をした。栽培するビニールハウスを台風23号が襲い、ハウスが倒壊するなどの被害を受けた。高齢の生産者は倒壊したハウスを再建し、壊れた機械を買い換えるには負担が大きいため、約半数の人が栽培を断念せざるをえなかった。残った人たちで何とか今シーズンも収穫できるようにと、助け合いながらハウスの補修をした。昨年12月中旬から出荷が始まっているが、ビニールをハウスに被せて温度を保つ時期に、台風によってビニールが破れたため、生育が従来より約1カ月遅れた。生産者が減ったため出荷量も少なく、いまは公設市場で高値で取り引きされている。西駅交流センターの夕市などで直接販売している人もいる。3月の出荷のピークを迎えれば、値段は下がってくる。5月まで出荷は続く。同部会の部会長を務めているのが佐藤正之さん(41)=佐波賀。8年前に脱サラして実家の農業を継ぎ、章姫づくりを始めて今年で3年目になる。約4300本の苗を植え、ハウス(1.8アール)4棟で栽培する。台風の影響で生育が遅れたが味はよく、収穫量も昨シーズンよりも多そうという。最近の消費者の安全な農産物の志向に応え、イチゴに付くハダニを防除する天敵の虫を導入するなど、農薬を使わない農法も試みる。佐藤さんは「台風で止める人がいるのは残念ですが、今年から取り組む新規就農者もいます。今後はハウスを増設し生産量を増やしたい」と話していた。

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