増え続ける竹 農業に利用を まいづる竹林ネットワーク協 堆肥づくりなど試験 農業関係者と意見交換も【舞鶴】
投稿日時:2016年01月08日(金)
市内山林で増え続ける竹林の活用を進める「まいづる竹林整備・竹活用ネットワーク協議会」(川勝邦夫会長)が、農業分野での利用を図ろうと、竹を使った堆肥づくりや栽培研究などに取り組んでいる。農業関係者たちとも意見交換をし、農業への利用のニーズを探った。今年は本格的な栽培試験も行なうことにしている。(青木信明)市内の竹林面積は1351ヘクタールと府内の約25%を占め、最も面積が多い。9団体と市民24人の計67人で、2014年に同協議会を設立。竹を粉砕するチッパー機を購入し、金剛院の竹林をモデル地区に整備している。同協議会の研究開発分科会では、竹を使った堆肥や土壌改良剤など農業への利用を目指している。その中で、竹を粉砕したパウダーやチップを発酵させたものが農作物の栽培に利用されていることに着目し、実験を始めた。市販の発酵竹パウダーの配合を0・1~10%の比率にしたものを使い、小松菜などを栽培したところ、0・1%で一番成長がよく、成長促進やえぐ味がないなど植物の生育にいい影響を与えることがわかった。現在は河辺由里のビニールハウスに置いた堆肥槽8基で、1年間山で発酵させておいた竹チップや発酵させた鶏糞などを材料に、配合比率を変えて混ぜた堆肥作りをしている。農業者との意見交換会では、こうした試験の取り組みを紹介し、竹堆肥などの可能性について考えを聞いた。万願寺甘とうの生産や有機農業などをする農家からは試験的に使いたいとの要望が出され、今後も話し合う場を持つことにした。同分科会の島村秀樹さん(43)は「発酵竹パウダーが植物の成長促進につながるメカニズムを知り、活用していく方法を確認したい。これから農業にチャレンジしようとする若い人たちに役立てられれば」と話している。来年は水間地区の畑で堆肥化や栽培試験、竹施設による栽培などに取り組んでいく。
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