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地域調査の一歩に役立ててとガイドブック まいづる市民自治研究所が実践本【舞鶴】

地域調査の一歩に役立ててとガイドブック まいづる市民自治研究所が実践本【舞鶴】

投稿日時:2009年08月18日(火)

テーマ設定から結果活用までの手法を収めた本

 まいづる市民自治研究所が昨年、舞鶴の特産品であるかまぼこをテーマに行った調査の実践をまとめた本『行け行け!わがまち調査隊 市民のための地域調査入門』(A5判、158ページ)がこのほど自治体研究社から出版された。まい研の調査体験を元にテーマ設定から計画立案、体制づくり、結果活用まで、自分たちで地域を調べるための手法やポイントを紹介している。著者は京都大学大学院教授でまい研応援会員の岡田知弘さんと、まい研代表として調査に取り組んだ品田茂さん。地方が衰退する中、北秋田市などで地元住民や団体による地域経済などの調査と提言が行われ、地域づくりを目標とした調査の重要性が広まっており、初めて調査を行う市民にとって、具体的なガイドブックとして企画した。第1部で岡田さんは、個別の統計では見えない地域のトータルな姿をつかむため、現場で直接住民の声を聞き、その中から人をつなぐネットワークが生まれるなど、調査そのものが協同を生み出す社会運動と解説。舞鶴の調査でも関係者とのつながりを深め、「何よりも得難い『宝物』を得た」と意義を強調した。第2部では品田さんが、計画から最後の交流会までの手順を詳しく紹介した。地域をにぎやかにする目的とスケジュールのスタート・ゴールを明確にし、調査のための調査に陥らないため、地域振興に向けた提言の発表など成果の活用をすることを目標にした。業者への聞き取りの協力依頼や日程調整、当日の段取りなど丁寧に行い、信頼関係を築くよう配慮。各項目の文章に岡田さんが、助言などのコメントを添えている。3部には、城陽市などで行われた製造業などの調査に使われたアンケートやヒヤリング票の資料を掲載した。品田さんは「自分たちで調査をすることで課題と展望が見えてきます。全ては調べることからスタートし、そのために本が役立てば」と話している。1冊1780円。書店で発売中。

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