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地元の郷土史家・嵯峨根さん 真倉地区で瓦製造の窯跡見つける 【舞鶴のニュース】

地元の郷土史家・嵯峨根さん 真倉地区で瓦製造の窯跡見つける 【舞鶴のニュース】

投稿日時:2003年04月22日(火)

瓦のかけらが残る窯跡と嵯峨根さん

 良質の粘土を採取し、瓦を製造する工場があった舞鶴市真倉地区で、地元の郷土史家の嵯峨根一正さん(62)が4月15日、JR真倉駅前の山の法面で、瓦を製造した窯跡を見つけた。瓦のかけらが多数あり、土は焼けて赤茶けている。明治から大正にかけて真倉で瓦を造っていた記録は残っていたが、これまで窯の場所が確認されておらず、今回の発見で初めて分かった。
 嵯峨根さんは真倉の歴史をまとめた郷土誌の中で、真倉の瓦製造業について紹介したことがある。瓦製造がいつ始まったかは明らかではないが、昔から良質の粘土層があり瓦用に採取されていたのが、明治28年の瓦土売買証書の下書きからも分かっていた。また、古老の話でも近くに製造工場があったとされ、明治末に真倉の農林業を調べた区文書でも、「製造戸数1、数量1万6000枚」と記されている。
 瓦用の土を採取したという近くに田んぼがある嵯峨根さんは、その前の山側法面で瓦のかけらや燃料とした薪の炭を多数見つけた。市教委に連絡したところ、瓦製造の窯跡と確認された。窯は幅7、8メートルあったらしい。嵯峨根さんは「時代的には新しいが珍しいという指摘でした。真倉ではいまでもいい粘土が出てきます」と話していた。

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