危機管理は意識から
舞鶴若狭道料金所・強盗想定の防犯訓練
心構え見直す機会
「もしも」への対応力を強化
投稿日時:2022年10月28日(金)
近年多発する自然災害、思いも寄らない事故や事件に突如見舞われることも、ないとは言い切れない。その一寸先、何が起こるか誰にも分からない世の中だが、努力次第で備えることは誰にでもできる。想定し訓練を重ね意識づけることで、一人ひとりの大切な命を守り、起こりうる被害を未然に防ぐことも可能になるのではないだろうか。
舞鶴若狭自動車道舞鶴東料金所(堂奥)で10月14日、強盗を想定した防犯訓練があった。NEXCO(ネクスコ)西日本福知山高速道路事務所、NEXCO西日本サービス関西福知山支店が、舞鶴警察署の協力を得て実施。訓練には職員約30人が参加し、万一に備え初動対応の確認や連絡態勢などを学んだ後、カラーボールを投げる体験も行った。
レーン上の料金精算機に現金補充するため料金所から出てきた職員二人を、物陰に潜んでいた犯人が襲い現金を奪って逃走するという想定。
凶器を手にかばんを奪った犯人役の舞鶴署員が仲間の車両に飛び込み逃走を図るなか、職員が訓練用のカラー―ボールを投げつけるなどして訓練は進んだ。
「強盗!強盗!」と大声を上げ防犯ブザーを鳴らすなど、連携プレーで警察へ通報。警察官が到着すると犯人の特徴や状況、車の色やナンバーを伝えていった。
犯人に襲われたりする役以外の職員らは、この一連の様子を近くで見学。後に身長や体格、年齢といった犯人の特徴など10項目を問われ、“目撃者”としてどの程度のことを覚えていられるのか確認が行われた。
答え合わせをする中で署員は「いざという時には、なかなか観察ができないもの。犯人の背の高さは、日頃から近くにある物の大きさを把握しておくことや自分との対比で知ることができる」とアドバイス。一方で「凶器を持った相手に抵抗するのはとても危険。まずは自分たちの安全や命を守ることが一番大切です」と注意も促した。
対応に当たった職員は「訓練の訓練にならないようにとシナリオは意識せず臨んだ」と振り返り「実際には通報するのが目一杯だった」と緊迫した状況下で的確に動くことの難しさを口にした。
高木良美福知山支店長は「もちろん何も起こらないのが一番だが、常に防犯意識を持ってもらいたい。今日は良い機会になりました」と話した。
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